犬に多い目の病気4つ|症状と動物病院でのケア

読了時間
1分未満で読めます
公開済み
更新日
Black-and-white dog in close-up wearing a blue collar above a teal graphic panel

犬の目の変化は、家庭では見分けにくいさまざまな問題が原因となることがあるため、注意が必要です。赤み、目やに、目を細める、目の濁り、目をこする、視力の変化などは、目の表面やまぶた、涙の膜、眼内圧、外傷、その他の健康上の問題によって起こる可能性があります。この記事では、犬によく見られる4つの病気と、獣医師の診察を受けるべきサインについて解説します。ただし、これは診断ではなく、写真や症状の一覧だけで愛犬がどの病気にかかっているかを判断することはできません。

明るい部屋で淡い色のソファに横たわる雑種犬

目の変化に緊急の対応が必要なとき 突然の視力低下、強い痛みや明らかな痛がる様子、目を閉じたまま開けられない、眼球の突出や位置のずれ、著しい目の濁り、左右で瞳孔の大きさが違う、目に見える傷や異物、目の外傷がある場合は、速やかに獣医師へ相談してください。化学物質が目に入った場合も、直ちに専門家の指示を受ける必要があります。 Merck Veterinary Manualの眼科救急に関する概要 では、急性緑内障、急激な視力低下、眼球脱出、重度の角膜損傷などが緊急疾患として挙げられています。適切な対応は、診察を受けたうえで判断されます。

1. 結膜炎

結膜炎は、目に見える部分の周囲やまぶたの裏側を覆う薄い組織、結膜に炎症が起こる病気です。目が赤く腫れる、涙や粘り気のある目やにが出る、まばたきが増える、目を細めるといった症状が見られることがあります。ただし、これらの症状だけで単純な感染症だと判断することはできません。刺激物、アレルギー、ウイルス、細菌、まぶたやまつ毛の異常、涙の膜の異常、異物、その他の眼疾患など、さまざまな原因が関係する可能性があります。VCA Animal Hospitalsは、結膜炎が単独の病気として起こる場合もあれば、別の病気のサインである場合もあると説明しています。

こうした症状の重なりがあるため、残っていた薬や人間用の目薬を、診察の代わりに使うのは危険です。 VCAの結膜炎に関する解説 によると、獣医師はまぶた、第三眼瞼、角膜、涙管などを確認し、病歴や診察結果に応じて、涙液量、眼圧、角膜の検査を行うことがあります。 イリノイ大学による獣医学上の解説 でも、似た症状が別の眼疾患によって起きていないか確認するために、検査が必要になる場合があると説明されています。赤みに加えて痛みや目の濁り、視力の変化がある場合、または犬が目を開けていられない場合は、軽い刺激だと考えず、より緊急性が高い状態として対応してください。

2. 白内障

白内障は、瞳孔の奥にある水晶体が濁る病気です。目が白っぽく、または濁って見えたり、視力が低下したりすることがあります。犬の白内障には、遺伝的要因、糖尿病、外傷、炎症などが関係する場合がありますが、家庭で目を見ただけでは原因や重症度を確実に判断できません。 コーネル大学による犬の白内障に関する解説 では、白内障と、加齢に伴ってよく見られる青みがかったかすみである水晶体核硬化症(核硬化症)は異なるものだと説明されています。両者は同じ意味を持つわけではありません。

慣れた場所で物にぶつかる、階段の前でためらう、おもちゃを見失う、水晶体に目で見て分かる変化があるといった様子に注意しましょう。ただし、犬は徐々に進む視力低下を補えることもあります。獣医師の診察では、水晶体、網膜、眼圧、その他の目の状態を確認できます。経過観察になる犬もいれば、獣医眼科医を紹介される犬、別の病気が見つかる犬もいます。安全で一律に行える家庭療法や、決まった回復期間、治療結果の保証はありません。

愛犬に糖尿病がある場合や、目の濁りが急速に変化している場合は、自然に治るか様子を見るのではなく、受診の手配をしてください。白内障は、痛みを伴う炎症、水晶体の変化、緑内障、網膜の異常と同時に起こることもあるため、目が濁っているというだけで自己判断してはいけません。

3. 緑内障

緑内障は、眼内圧が上昇し、視神経を傷つけて視力を脅かす病気です。初期には、目が少し赤い、時々目を細めるといった目立ちにくい症状しか現れないことがあります。そのほか、涙が増える、角膜がかすむ・青白く見える、瞳孔が開く・動きが鈍くなる、眼球が硬く感じられる・大きく見える、痛み、元気消失、突然の視力低下などが見られる場合があります。 コーネル大学による緑内障に関する解説 では、緑内障は急速に進行することがあり、獣医師による評価では眼圧計を使った眼圧測定が行われると説明されています。

緑内障は、家庭療法の効果を待つべきではない重要な理由の一つです。目が赤いからといって必ずしも緑内障とは限りませんが、痛みや濁り、眼球の突出、突然の失明がある場合は、速やかに獣医師の診察を受けてください。原因は原発性の場合もあれば、別の眼疾患、外傷、炎症、病気に続いて起こる場合もあります。どのような治療が適切かを判断するのは、症状の一覧ではなく獣医師です。

4. ドライアイ(乾性角結膜炎)

ドライアイは、乾性角結膜炎、またはKCSとも呼ばれ、涙の膜に含まれる水分の多い部分が十分に作られなくなる状態です。目の表面が刺激を受け、炎症を起こすことがあります。赤み、目がつやを失って見える、繰り返し目を細める、顔をこする、黄色や緑色の粘り気のある目やにが出るなどの症状が見られることがあります。 コーネル大学によるKCSの解説 では、ドライアイを放置すると、痛みを伴う角膜潰瘍や、長期的な損傷につながるおそれがあると説明されています。

ドライアイは、結膜炎や外傷、その他の目の表面の病気と似た症状を示すことがあります。獣医師は、シルマーテストで涙の分泌量を測定したり、フルオレセイン染色で角膜の損傷を確認したりすることがあります。緑内障が疑われる場合は、眼圧検査を行うこともあります。 VCAのドライアイに関する概要 では、このような検査の選択肢について説明しています。これらは自分で行うための検査ではなく、適切な治療は原因や重症度によって異なります。獣医師の指示なしに、人間用の潤滑剤、抗生物質、ステロイド、以前処方された薬を使い始めないでください。

自宅でゴールデン犬の目を優しく確認する人

同じ目の症状でも原因が異なる理由

赤み、涙、目やに、目の濁り、目を細めるといった症状は、診断ではなく、観察できる重要な情報です。角膜の傷、ドライアイ、緑内障、結膜炎、まぶたの刺激、ぶどう膜炎、異物などでも、似たような症状が現れることがあります。 米国獣医眼科学会による一般的な眼科検査のガイド では、涙液量の測定や眼圧測定について説明されています。また、 Merckによる眼科検査の資料 では、病歴と詳しい診察によって、何が関係しているのかを獣医師が判断しやすくなる理由が解説されています。症状がいつ始まったのか、片目だけか両目か、愛犬が痛がっているように見えるか、外傷やトリミング時の刺激、煙、ほこり、化学物質との接触がなかったかを、動物病院に伝えてください。

視力の変化が確認された場合、獣医師によるケアを受けるまで、犬が落ち着いて予測しやすい環境で過ごせるようにするとよいでしょう。犬の視力低下の サインと次に取るべき対応に関するガイド 目の診察に代わるものではなく、観察とケアについて説明しています。繰り返す症状や動物病院の受診について詳しく知りたい方は、 視覚を失った犬によく見られる健康上の問題

受診の手配をする間にできること

  • 症状が現れた時期、どちらの目か、目やにの有無、痛み、視力の変化、けがや薬品などへの接触があったかを伝え、獣医師に相談してください。
  • 煙、スプレー、ほこり、グルーミング用品が顔にかからないようにしてください。獣医師から具体的な指示がない限り、人間用の目薬、手元に残っている処方薬、生理食塩水などの洗浄液、自宅で作った治療薬を目に入れないでください。
  • 目をこすったり前足で触ったりしないようにし、エリザベスカラーが適しているか動物病院に確認してください。まぶたを無理に開けたり、異物と思われるものを引き抜いたりしないでください。
  • 薬品が目に入った、けがをした、目が飛び出している、突然見えなくなった、または強い痛みがある場合は、すぐに救急対応の動物病院へ連絡し、搬送中はその指示に従ってください。
  • 視力が低下しているようなら、犬を落ち着かせ、階段や道路などの危険に近づけないようにしてください。自宅の環境を整えることでリスクは減らせますが、目の病気が治療されたり、回復が保証されたりするわけではありません。
飼い主が見守る中、ゴールデン・レトリーバーの目を診察する獣医師

よくある質問

目の赤みや目やにだけで、犬がどの目の病気にかかっているか分かりますか?

いいえ。こうした症状は、目の表面のトラブルから目の奥の病気まで、さまざまな問題で見られます。獣医師が目を診察し、検査が必要かどうかを判断する必要があります。

目が白く濁ったり青みがかって見えたりする場合、必ず白内障ですか?

いいえ。白内障、加齢に伴う水晶体の変化、角膜の病気、緑内障など、見た目が似ていて飼い主には区別しにくい病気があります。安全に見分けるには、獣医師の診察を受けてください。

目の異常は、いつ救急の症状として扱うべきですか?

突然の視力低下、強い痛み、目を閉じたまま開けない、けが、目の突出や位置のずれ、著しい濁り、左右の瞳孔の大きさの違い、薬品への接触がある場合は、早急に、または救急で動物病院を受診してください。判断に迷う場合は、動物病院へ電話で相談しましょう。

どの犬も同じペースで回復しますか?

いいえ。見通しは、原因や重症度、受診までの時間、治療への反応によって異なります。一般的な記事だけをもとに回復を約束できるものではありません。診察した獣医師の経過観察の方針に従ってください。

大切なポイント: 犬の目の病気は、手探りで治療を試すのが危険な分野です。異変を早めに見つけ、目を刺激物から守り、症状が現れたら獣医師に相談してください。痛み、けが、突然の視力の変化、または目に大きな変化がある場合は、すぐに受診しましょう。

おすすめ商品