犬が自分のしっぽを追いかけるのはなぜ?注意したいサインと考えられる原因

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室内で遊びながら自分のしっぽを振り返るゴールデンの犬

犬はなぜ自分のしっぽを追いかけるの?

犬が自分のしっぽを追いかける理由は、ひとつではありません。短くくるくる回るのは、遊びや子犬の探索行動、退屈、興奮、あるいは注目を集めるために身についた行動かもしれません。一方で、しっぽの周辺にかゆみや痛みがあるとき、犬がストレスを感じているとき、またはその行動が繰り返されてやめにくくなっているときにも、同じ動きが見られることがあります。動きだけでは、どの理由に当てはまるのかは判断できません。

最初に考えたいのは、「犬がふざけているの?」ではありません。「追いかける前に何が起きていたのか、どのくらい激しかったのか、そして別の行動に戻れたのか」です。さらに、 アメリカン・ケネル・クラブ は、遊びや注目を集めるための行動だけでなく、病気や強迫的な行動の可能性も挙げています。このガイドは、ご自宅で診断するためではなく、何を観察すればよいかを判断するためにお役立てください。

しっぽを追いかけても問題がない場合

短時間の、体に力が入っていない遊び

遊んでいる最中にしっぽのほうを向き、数秒から短い時間でやめる犬もいます。口元がリラックスしていて、普段どおりに動き、その後すぐににおいを嗅いだり、休んだり、食べたり、飼い主と触れ合ったりできるなら、状況を判断するうえで安心材料になります。ただし、それだけで健康上の問題がないとは言い切れません。短時間の遊びとは、追いかけることにとらわれ続ける場合とは異なるということです。

子犬の探索行動

子犬はまだ、自分の体がどこからどこまでなのかを学んでいる途中です。自分のしっぽを見つけて1〜2回くるりと回り、別のことに興味を引かれるとそのまま次の行動に移ることがあります。周囲に危険がないようにし、時間の経過とともに行動のパターンを見守りましょう。強く噛み始めたり、しっぽを傷つけたり、行動をやめられなかったりする場合は、「成長の一過程」と決めつけず、獣医師に相談してください。

退屈、興奮、または注目を集めたい気持ち

適切な活動が足りない犬は、自分で遊びを作り出すことがあります。来客や窓の外の鳥、突然の興奮が、くるくる回る行動のきっかけになることもあります。飼い主の反応が、その行動を続けさせてしまう場合もあります。笑ったり、犬を追いかけたり、叱ったりしても、犬が求めていた反応を与えることになるからです。犬が落ち着いているときに、においを嗅ぎながら歩く散歩や知育トイ、短時間のごほうびを使ったトレーニングなど、年齢や体力に合った活動を提案しましょう。

見守られながら遊ぶ中で自分のしっぽのほうを向く若い犬

しっぽを追いかける行動を注意深く見守るべき場合

突然始まった、または急に増えた場合

新しく見られるようになった行動は、軽く考えないようにしましょう。これまで一度もしっぽを追いかけたことがない犬や、行動が長時間化・頻繁化している犬、噛み始めた犬では特に注意が必要です。行動の変化には、体の不調やストレスのきっかけ、あるいはその両方が関係していることがあります。目に見える傷ができるまで待たず、しっぽや皮膚、お尻、関節、神経系に不快感がないか、獣医師に相談することを検討してください。

しっぽ周辺のかゆみ、痛み、刺激

しっぽを追いかけているように見えても、実際にはしっぽそのものではなく、不快感のある場所を気にしているのかもしれません。ノミや寄生虫、皮膚の炎症、アレルギー、けが、肛門嚢の不快感などがあると、犬はお尻をなめたり、噛んだり、床にこすりつけたり、急に後ろを振り返ったりすることがあります。 VCA獣医療ガイド では、突然しっぽを追いかけたり噛んだりする場合は、獣医師の診察を受けるよう勧めています。けがや感覚の異常、寄生虫、アレルギー、肛門腺のトラブルは、ご家庭では行動上の問題のように見えることがあるためです。

無理に犬を押さえたり触ったりせず、まずは様子を確認しましょう。赤み、脱毛、かさぶた、腫れ、分泌物、普段と違う強いにおい、出血、繰り返しなめる様子、近づいただけで痛がる反応がある場合は、獣医師に連絡してください。考えられる原因をオンラインで見ただけで、肛門腺を絞ったり、人用のクリームを塗ったり、薬を与えたりしないでください。

繰り返し行い、やめさせにくい、または日常生活に影響している場合

犬によっては、ストレスや欲求不満、興奮に関連した、繰り返し行う対処行動として、しっぽを追いかけたり噛んだりすることがあります。毎日のように起こる、いつもの合図に反応しない、安全な気晴らしを与えても続く、けがにつながる、食事・睡眠・遊び・休息の時間が削られるといったパターンには注意が必要です。 アメリカ動物病院協会 は、行動を中断できないことやけが、普段の活動への支障を、獣医師のサポートを求める理由として挙げています。

行動をやめられるかどうかは判断材料になりますが、痛みやかゆみがないことを示すものではありません。反対に、やめられない犬を、必ずしも「頑固」だったり、注目を集めようとしていたりするとは考えないでください。繰り返し続く行動を強迫的なものと判断する前に、まず獣医師に体の不調が関係していないか確認してもらいましょう。そのうえで、資格のある行動の専門家に次の対応を相談することもできます。

意味を判断する前に観察したいこと

安全にできる場合は、数日間の行動パターンを記録しましょう。少し離れた場所から短い動画を撮っておくと、獣医師の判断に役立つこともあります。ただし、撮影のために犬をわざと追いかけさせないでください。

  • 最初に何が起きた? 睡眠、遊び、来客、外出、外の鳥、グルーミング、排泄、突然の音などを記録します。
  • どのくらいの頻度で、どれくらい続く? 1回だけの旋回、繰り返すエピソード、頻度や継続時間に変化があるかを記録しましょう。
  • 別の行動に切り替えられる? 安全な距離を保ちながら、いつもの合図や飼い主の落ち着いた動き、安全なごほうびで行動を中断できるかを観察します。ただし、これを健康状態のテストとして使わないでください。
  • 体のほかの部分にはどんな様子が見られる? 体の動きがリラックスしているか、それともこわばっているか、パンティング、背中を丸めて尾を巻き込む姿勢、落ち着きなく周囲を見回す様子、苦しそうなサインがないかを確認します。
  • 体の不調を示すサインはある? なめる、噛む、お尻をこすりつける、脱毛、傷、腫れ、におい、足を引きずる、バランスの変化、触られるのを嫌がる様子がないかを記録します。
  • その後はどうなる? 落ち着いて普段の状態に戻る犬と、興奮したまま、疲れ切った様子や痛がる様子を見せる犬、休むこともできない犬とでは、示している状況が異なります。
飼い主が犬のしっぽとボディランゲージを観察する間、立ち止まる犬

犬がしっぽを追いかけるときの対処法

  1. 落ち着いて、しっぽを守りましょう。 鋭利な物を移動させ、階段や狭い場所に入れないようにして、犬が動けるスペースを確保します。出血が続いている、深い傷がある、または強い反応が見られる場合は、自宅療法で対処しようとせず、動物病院を受診してください。
  2. 叱ったり、つかんだりしないでください。 怒鳴る、追いかける、しっぽをつかむ、苦しんでいる犬を無理に押さえると、不安を強め、抵抗が激しくなることがあります。また、今後のお手入れや診察が難しくなる可能性もあります。
  3. 早めに別の行動へ誘導しましょう。 犬が夢中になる前に、落ち着いてにおいを嗅げる遊びに誘ったり、適量のおやつを少しずつまいたり、慣れている知育玩具を与えたりしましょう。犬が反応しない場合は、さらに働きかけるのをやめ、助けを求める準備をしながら距離を取ってください。
  4. 落ち着きを取り戻した行動をほめましょう。 視線をそらす、マットの上で落ち着く、においを嗅ぐ、別の行動を選ぶといった様子をほめて強化します。しっぽを追いかけることが、遊びを始めたり大きな反応を引き出したりする一番早い方法にならないようにしましょう。
  5. 適切な診察を受けましょう。 突然始まった、痛みを伴う、けがにつながる、または繰り返し続く行動は、獣医師に相談すべきものです。医学的な原因を調べても行動が続く場合は、資格のある行動の専門家について獣医師に尋ねてみてください。

メルク獣医マニュアル では、反復行動を行動障害と考える前に、医学的な原因と状況全体を確認することが重要だとされています。この記事では、個々の犬に対する薬、サプリメント、食事、治療計画を推奨していません。

動物病院に相談するタイミング

早めに受診しましょう

しっぽを追いかける行動が突然始まった、急に増えた、頻繁に起こる、やめさせるのが難しい場合は、獣医師に相談してください。なめる、かじる、お尻を床にこする、皮膚の変化、におい、痛み、足を引きずる、食欲の変化、落ち着きのなさなどを伴う場合も同様です。診察を受けることで、不快感によるものか、ストレスや注目を引くための行動、身についたパターンによるものかを見分けやすくなります。

けがや神経症状がある場合は、すぐに助けを求めましょう

出血が止まらない、深い傷や開いた傷がある、強い痛みがある、倒れる、著しい脱力が見られる、繰り返しふらつく、けいれんのような発作がある場合は、すぐに動物病院へ相談してください。苦しんでいる犬には人やほかのペットを近づけず、噛みつこうとしている口元に手を近づけないでください。搬送については、動物病院の指示に従いましょう。緊急性の判断に迷う場合は、行動が収まるのを待たず、動物病院に電話してください。

よくある質問

犬がぐるぐる回りながらしっぽを追いかけるのはなぜ?

遊び、子犬の探索行動、退屈、注目を引くための行動、興奮、ストレス、かゆみ、痛み、または反復行動のパターンが考えられます。すぐにやめられる短時間の行動と、突然始まった、激しい、けがにつながる、またはやめさせるのが難しい行動は異なります。後者の場合は、獣医師に相談してください。

犬がしっぽを追いかけるのは普通ですか?

たまに遊びで追いかけることは、特に子犬では珍しくありません。ただし、頻度や落ち着きを取り戻せるかどうかが大切です。毎日のように起こる、激しい、やめさせにくい、かじる、皮膚の変化、痛みを伴う、食事・睡眠・遊びに支障が出ている場合は、獣医師に相談して診察を受けてください。

犬がしっぽをかじるのはなぜ?

しっぽや皮膚のかゆみ・不快感、寄生虫、ノミ、アレルギー、けが、肛門腺のトラブルなどを和らげようとして、かじることがあります。また、最初のきっかけがなくなった後も、反復行動として続く場合があります。しっぽをかじる犬は、ネット上の情報だけで判断せず、診察を受けてください。

犬がしっぽを追いかけるのをやめさせるには?

犬を叱ったり、追いかけたり、つかんだりしないでください。危険な物に近づけないようにし、早めに落ち着いた活動へ誘導し、落ち着いて過ごせたことをほめ、きっかけを記録しましょう。突然始まった、頻繁に起こる、痛みやけがを伴う、またはやめさせるのが難しい場合は、退屈が原因だと決めつける前に動物病院を受診してください。

犬がしっぽを追いかけるとき、心配すべきなのは?

突然始まった、頻度や激しさが増した、やめさせられない、なめたり傷を作ったりする、痛み、出血、におい、バランスの変化、けいれんのような症状を伴う場合は注意が必要です。早めに獣医師へ相談し、重いけがや神経症状がある場合は、すぐに助けを求めてください。

しっぽを追いかける行動を安全に見極めるには

しっぽを追いかける行動は、診断ではなく観察すべき行動です。行動の前に何があったのか、犬がどのように動くのか、別の行動に切り替えられるのか、しっぽや皮膚に不快感がないか、普段の生活に支障が出ていないかを、全体的に見てください。しっぽの位置や動きをほかのサインと合わせて確認したい場合は、 犬のしっぽから気持ちを読み取る方法をお読みください。痛みに関連する行動の変化については、 犬が痛みを感じているときに見られるサインをご確認ください。触れようとすると犬が緊張したり、反応が強くなったりする場合は、 怒りやストレスを感じている犬のサインを見分ける方法をご覧ください。

参考情報と対象範囲

このガイドは、しっぽを追いかける行動と犬の行動に関する、次の情報をもとにしています: アメリカン・ケネル・クラブアメリカ動物病院協会VCA動物病院、および メルク獣医マニュアル。これは教育を目的とした情報であり、診断、緊急時の評価、投薬の指示、または獣医師による診療や資格を持つ行動専門家によるケアの代わりとなるものではありません。

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