ペットフードのラベルの読み方:実践ガイド
目次
実践的なラベルの読み方ガイド
ペットフードのパッケージには、栄養素の割合、長い原材料リスト、給与量の目安、「ナチュラル」や「プレミアム」といった安心感を与える表現が並んでいても、そのフードが実際にどのような目的のものかは、はっきりしないことがあります。こうした混乱を減らすには、ラベルをいつも同じ順番で読むのが最も簡単です。
まずは、次の点を確認しましょう。
- そのフードは、愛犬・愛猫の種類とライフステージに合っていますか?
- 栄養適合性表示には、その用途に対して完全かつバランスの取れた栄養を満たすと記載されていますか?
- 保証分析値から、実際にどのようなことが分かりますか?
- 表示された割合は比較できますか? 特にウェットフードとドライフードではどうでしょうか?
- 原材料リストから何が分かり、何までは分からないのでしょうか?
- 給与量の目安とカロリー表示は、愛犬・愛猫に適した内容になっていますか?
- これは一般食、トリーツ、サプリメント、それとも間欠的な給与や補助的な給与を目的とした製品ですか?
この順番が大切なのは、最初の原材料に特定の肉が記載されていることや、粗たんぱく質の数値が高いことだけで、フード全体を必要以上に評価してしまうのを防げるからです。
このガイドでは、 ペットフードのラベルの読み方 を段階ごとに解説します。ここでは、AAFCOのモデル文言が広く使われている米国で一般的に販売されている犬用・猫用フードのラベルを取り上げます。AAFCO(米国飼料検査官協会)は、規則のモデルやガイダンスを策定する団体であり、連邦政府の規制機関でも、製品の認証機関でもありません。各州がAAFCOのモデル規則を採用する場合もありますが、文言や表示位置は管轄地域によって異なることがあります。 AAFCOによる消費者向けラベルガイダンス では、この違いとラベルの主な項目について説明しています。
ペットフードのラベルはどう読めばよいですか?
ペットフードのラベルは、外側から内側へ順に確認しましょう。まず製品の種類を確認し、対象とする動物の種類とライフステージを確かめます。そのうえで、栄養適合性表示を探し、保証分析値を確認し、水分量を考慮して比較します。続いて原材料リストを確認し、最後にカロリーと給与量の目安をチェックします。
確認する順番は次のとおりです。
| 確認する順番 | 確認するポイント | 確認が大切な理由 |
|---|---|---|
| 1 | 商品タイプと対象動物 | ドッグフード、キャットフード、おやつ、サプリメントなどは、それぞれ用途が異なります。 |
| 2 | ライフステージ | 成長期用、成犬・成猫用、妊娠・授乳期用、全年齢用のフードは、同じように選べるものではありません。 |
| 3 | 栄養適合性に関する表示 | そのフードが、必要な栄養素をバランスよく含む総合栄養食として与えられるものかどうかを判断するうえで、重要な表示です。 |
| 4 | 保証分析値 | 特定の栄養素と水分について、表示上の最小値または最大値が示されています。 |
| 5 | 水分量と比較の基準 | ウェットフードとドライフードで割合が異なって見えるのは、販売時の状態で測定されているためです。 |
| 6 | 原材料一覧 | 原材料は重量の多い順に記載されていますが、この一覧だけでは栄養成分の全体像はわかりません。 |
| 7 | カロリー表示 | カロリーを確認すると、成分表示の割合や給与量を、1日の給餌量として実際に役立つ形で捉えられます。 |
| 8 | 給与量の目安 | これは出発点となる目安であり、ペットごとに調整が必要になる場合があります。 |
判断する前に、パッケージを横や裏側に回して見る習慣をつけると役立ちます。表面は、商品の種類や魅力を伝えるために作られています。比較に必要な情報は、通常、裏面または側面に記載されています。
ラベルを読む際の簡単な判断ガイド
2つのフードを比較する前に、次の点を確認しましょう。
- 対象動物: ラベルに、対象となる動物種向けのフードであることが明確に記載されていますか?
- ライフステージ: 成長期、成犬・成猫の維持期、繁殖期、または全成長段階のいずれに対応しているか、適切に記載されていますか?
- 栄養面での適合性: 栄養面での適合性に関する表示を確認できますか?
- 比較の基準: どちらもドライフード、またはどちらもウェットフードですか? それとも、水分量を考慮して比較していますか?
- 用途: この製品は単独で主食として与えるものですか。それとも、「間欠的または補助的な給与のみ」と記載されていますか?
- 個別のニーズ: ペットに持病、特別な栄養ニーズ、成長に関する懸念、または体重管理の必要がありますか?
最初の3つの質問への答えが明確でない場合は、そこでいったん止めましょう。製品が何を目的としているのか分かるまでは、原材料を比較しても時期尚早です。
ペットフードのラベルで 最も注意すべき部分はどこ?
パッケージの表面は商品の位置づけを見極める手がかりになりますが、しっかり比較するために必要な情報は、裏面や側面に記載されています。
「ナチュラル」「プレミアム」「ホリスティック」「グレインフリー」「原材料限定」「本物の鶏肉入り」といった言葉は、製品のマーケティングや表示上の文脈では意味を持つ場合があります。しかし、栄養適正に関する表示や保証成分分析に代わるものではありません。
落ち着いてラベルを読むと、 説明的な表示 と 判断に欠かせないラベル情報を区別できます。
表面の表示は役立ちますが、ラベルのすべてではありません
表面の表示から分かること:
- そのフードがどの動物種向けに販売されているか
- ドライフード、缶詰、フリーズドライなど、どのような形状か
- 特定の原材料やフレーバーが強調されているか
- 食事、トリーツ、トッピング、サプリメントのどれとして表示されているか
- メーカーが飼い主に注目してほしいと考えている訴求点は何か
こうした情報は、商品を理解するための手がかりになります。ただし、栄養面の疑問をすべて解決できるわけではありません。
たとえば、パッケージでは動物性原材料を1種類だけ強調していても、原材料一覧を見ると、ほかにも複数のたんぱく質源、穀物、豆類、油脂、食物繊維、ビタミン、ミネラル、加工助剤などが含まれていることがあります。また、たんぱく質の割合が大きく表示されていても、その数値が給与時の状態を基準にしたものだと明記されていない場合があります。そのため、ウェットフードとドライフードの違いが、実際以上に大きく見えることもあります。
実際に確認するときのルールはシンプルです。
正面の表示で商品を把握し、詳細な情報欄で内容を確認しましょう。
規制に基づく表示とマーケティング表現は別のもの
表示に関する要件や、認められた根拠の示し方に結び付いている表示があります。一方で、商品の特徴や原材料、マーケティング上の位置付けを説明する表現もあります。
だからといって、マーケティング表現が常に役に立たないわけではありません。「原材料を限定」といった表示は、特定の配合方針の商品を探すときの手がかりになります。特定のたんぱく質を使用しているという表示は、ある原材料を避けたい人に役立つことがあります。食感や形状に関する表示は、ペットの食べ物の好みに関わる場合があります。
大切なのは、こうした表示が答えるのは、「このフードはペットの主食として適しているか」という問いよりも、限られた範囲の質問だということです。
フードの配合を比較するなら、まずは次の基本情報を書き出しましょう。
- 対象動物
- ライフステージ
- 総合栄養食に該当するか
- 保証分析値に記載されたたんぱく質、脂肪、食物繊維、水分
- カロリー含有量
- 給与量の目安
- 原材料一覧
- 補助食または間欠給与に関する表示
次に、マーケティング上の訴求を補足的な情報として確認します。
ペットフードに記載されているAAFCOの表示とは?
ペットフードに記載されているAAFCOの表示とは、その製品が、対象となる動物種とライフステージに対して、完全でバランスの取れた栄養を提供することを目的としているかどうかを示す、栄養適合性に関する表示です。
通常は、パッケージの裏面や側面に小さな文字で記載されています。「成長期」「成犬・成猫の維持期」「妊娠・授乳期」または「全ライフステージ」に対して「完全でバランスの取れた」栄養を提供する製品であることを示す表現が使われる場合があります。表示位置や具体的な文言は、各州で採用されている適用要件によって異なることがあるため、すべてのパッケージに同じ表現が使われているとは限りません。
そのフードをペットの主食として与えることを想定してよいか判断する際、ラベルの中でもこの表示が最も重要な情報となることがよくあります。 AAFCOの表示要件に関するガイダンス には、栄養適合性に関する表示、保証分析値の表記方法、原材料の表示順、給与方法の表示要件について説明されています。
「完全」と「バランスが取れている」とはどういう意味?
ラベル上では、次のような意味です。
- 完全 とは、表示されたカテゴリーに必要な栄養素がフードに含まれていることを意味します。
- バランスが取れている とは、そのカテゴリーに適した関係や比率で、必要な栄養素が含まれていることを意味します。
どのカテゴリーに該当するかが重要です。成犬・成猫の維持期に対して完全でバランスの取れたフードでも、成長期の子犬や子猫に適しているとは限りません。成長と繁殖に対応するフードは、成犬・成猫の維持期だけを対象としたフードとは、異なる栄養ステージを想定しています。
一般的に認められているライフステージのカテゴリーには、次のようなものがあります。
- 成長期
- 成犬・成猫の維持期
- 妊娠期・授乳期
- 全年齢・全ライフステージ
これらの区分では、必要とされる栄養素の量やバランスが異なります。同じ動物種であっても、子犬、子猫、妊娠中や授乳中のペット、健康な成犬・成猫、シニアのペットでは、必要な栄養面の配慮が異なる場合があります。
「総合栄養食」という表示は、どのように裏付けられている?
「総合栄養食」という表示は、一般に、認められている次の2つの方法のいずれかによって裏付けられます。
- 表示された動物種とライフステージに適用されるAAFCOの犬用または猫用フード栄養基準を、そのフードの配合が満たしている。
- その区分についてAAFCOが定める手順に基づく動物給餌試験に、そのフードが合格している。
ラベルには、どちらの方法が用いられたかが記載されている場合があります。「配合」に言及する表示は、その製品が栄養基準を満たすように配合されたことを示します。「給餌試験」に言及する表示は、適用されるモデル文言で説明された給餌試験の方法によって、その製品の栄養面が裏付けられたことを示します。米国食品医薬品局(FDA)が提供する ペットフードの総合栄養食に関する解説 では、これらの方法とその限界について説明しています。
これは 意味し ません。AAFCOが個々の製品を自ら試験、承認、認証したという意味ではありません。また、この表示があるすべての製品が、どのペットにも適しているという意味でもありません。
栄養適合性に関する表示からは分からないこと
「総合栄養食」という表示だけでは、次のような点については判断できません。
- ペットがそのフードを好むかどうか
- ペットが特定の原材料を受け付けられるかどうか
- 消化性
- ペットの生活スタイルに合ったカロリー密度かどうか
- 製造品質
- 購入後の鮮度や保存方法
- 診断を受けた病気にそのフードが適しているかどうか
- パッケージに記載された給与量が、愛 pets に合っているかどうか
- ある「総合栄養食」が別のものより優れているかどうか
この表記は、 想定される栄養用途に適していることを示す基準であり、あらゆる品質を評価する普遍的な点数ではありません。
たとえば、「成犬の維持期用の総合栄養食」と「全成長段階用の総合栄養食」の違いを考えてみましょう。どちらの表現も、それだけでどちらのフードが優れているかを示すものではありません。栄養適正に関する表示が、どのカテゴリーを対象としているかを示しているだけです。そのうえで、そのカテゴリーが目の前のペットに合っているかを確認する必要があります。
おやつやトッピング、サプリメントはどうでしょうか?
おやつ、スナック、サプリメント、トッピング、「間欠給与または補助給与用」と表示された製品は、通常、単独で完全かつバランスの取れた食事を提供することを目的としていません。ただし、総合栄養食として表示されているおやつには、栄養適正に関する表示が付いている場合もあります。製品の形状だけで判断せず、実際の表示内容を確認しましょう。
ラベルに「間欠給与または補助給与のみに使用」といった表示がある場合は、明確な使用上の制限として受け止めてください。これは、その製品が唯一の栄養源として示されているものではないという意味です。
小さなパウチや缶だからといって、必ずしもおやつとは限りません。また、食事のような形をしているからといって、必ずしも総合栄養食とは限りません。パッケージの大きさや見た目よりも、栄養適正に関する表示を確認するほうが、こうした不確かさを確実に解消できます。
ペットフードの「保証成分分析」とは?
保証成分分析とは、通常、粗たんぱく質と粗脂肪の最小値、粗繊維と水分の最大値など、特定の栄養成分に関する割合を表示するラベル項目です。
「 保証 」という言葉は、この項目がすべての栄養成分のプロフィールを示しているという意味ではありません。適用される表示基準に基づき、記載された成分について、製品が定められた最小値または最大値を表示しているという意味です。
一般的な保証成分分析は、次のように表示されます。
| 保証成分 | 一般的な表示 | わかりやすい意味 |
|---|---|---|
| 粗たんぱく質 | 最低値 | 所定の試験方法に基づき、製品に含まれる量が表示された割合以上であることを示します。 |
| 粗脂肪 | 最低値 | 所定の試験方法に基づき、製品に含まれる量が表示された割合以上であることを示します。 |
| 粗繊維 | 最大値 | 所定の試験方法に基づき、製品に含まれる量が表示された割合以下であることを示します。 |
| 水分 | 最大値 | 所定の試験方法に基づき、製品に含まれる水分量が表示された割合以下であることを示します。 |
カルシウム、リン、オメガ脂肪酸、タウリン、特定のビタミンやミネラルなど、ほかの保証成分が表示されている場合もあります。こうした追加項目は、表示上の主張や特定の表示要件に関連していることがあります。
「粗」とはどういう意味?
「粗たんぱく質」「粗脂肪」「粗繊維」において、 粗 成分を推定または測定するために用いられる分析方法を指しており、品質を表す形容詞ではありません。
「粗たんぱく質」は、汚れている、低品質である、または安全でないたんぱく質という意味ではありません。「粗脂肪」も、傷んだ脂肪という意味ではありません。「粗繊維」も、価値のない繊維という意味ではありません。この用語は、数値の測定方法と表示方法を表しています。
この違いは、文脈を踏まえずに読むと、その言葉が不安を感じさせることがあるため重要です。ラベルを読むときは、その保証成分値が何を測定しているのか、どの基準で表示されているのか、そしてペットのニーズとどのように関係するのかに注目しましょう。
粗たんぱく質から何がわかる?
粗たんぱく質は表示された割合を示しますが、次のことまではわかりません。
- どのアミノ酸が含まれているか
- それらのアミノ酸のバランス
- たんぱく質の消化性
- そのたんぱく質がフード全体の配合にどの程度寄与しているか
- ペットが1日にどれだけ食べるか
- 特定の病気や健康状態にその配合が適しているか
粗たんぱく質の数値が高いからといって、必ずしもより良いフードとは限りません。必要なたんぱく質量は、動物の種類、ライフステージ、エネルギー摂取量、配合、健康状態によって異なります。ラベルに表示された割合は、判断材料の一つであって、それだけで優劣を決めるものではありません。
この点は、特定の製品カテゴリーを対象とした研究についても同じです。2015年に行われた、市販の犬・猫用ベジタリアンフード24製品(ドライフード13製品、缶詰11製品を含む)を対象とした横断的分析では、乾物ベースで粗たんぱく質を19.2%から40.3%の範囲で測定しました。調査対象となったフードのうち6製品は、AAFCOの栄養プロファイルと照らし合わせた際、評価対象となったすべてのアミノ酸の最低基準を満たしていませんでした。ただし、この研究の対象は2014年にサンプル採取されたベジタリアンフードに限られているため、現在販売されているすべてのペットフードについて論じたり、すべてのベジタリアンフードが不十分だと結論づけたりすることはできません。 FDAが公開している研究記録と論文 には、対象となった集団と研究の限界が示されています。
実用的な教訓は、ベジタリアンフードに限ったものではありません。 表示された粗たんぱく質の割合だけでは、アミノ酸や栄養の全体像まではわかりません。
粗脂肪から何がわかる?
粗脂肪は、表示された最低割合です。脂肪はエネルギーを供給し、食感や風味、栄養素の供給にも影響しますが、その数値だけで、特定のペットに適したフードかどうかを判断することはできません。
必要エネルギー量が多いペットには、太りやすいペットとは異なるカロリー密度のフードが必要になることがあります。健康状態によっては、特定の栄養素を制限または調整した、獣医師の指導による食事が必要になる場合もあります。粗脂肪の数値は比較の参考になりますが、カロリー、給与量の目安、体型、栄養適 adequacy statementとあわせて確認しましょう。
粗繊維から何がわかる?
粗繊維は、特定の検査方法に基づいて示される上限値です。食品に含まれるあらゆる種類の食物繊維を表すものではなく、消化管内で食物繊維がどのように働くかを完全に示すものでもありません。
粗繊維の値が似ている2つのフードでも、食物繊維の原料や全体の配合は異なる場合があります。粗繊維の値が異なる2つのフードが、それぞれ異なる配合上の目的に適していることもあります。具体的な栄養上の理由がない限り、その数値だけで「多いほど良い」「少ないほど良い」と単純に判断するのは避けましょう。
水分量はなぜ表示されている?
水分量は、該当する保証表示に基づいて、製品にどれだけ水分が含まれているかを示します。ほかの栄養成分の割合は販売時のフードを基準に表示されるため、ウェットフードとドライフードを比較する際に欠かせない情報です。
缶詰のフードには、多量の水分が含まれていることがあります。一方、ドライフードの水分量ははるかに少なくなります。この違いを考慮せずに表示されたたんぱく質の割合だけを比較すると、誤った結論に至る可能性があります。
原材料表示はどう読めばいい?
原材料表示は、配合されている成分と重量順を示すものとして読み、品質を完全に順位付けしたものとは考えないようにしましょう。
該当する表示規則では、原材料は通常、重量の多い順に表示されます。つまり、関連する表示の枠組みにおいて、1番目の原材料は2番目より重く、2番目は3番目より重いということです。 FDAの動物用食品表示ガイダンスでは、 原材料名の表記、重量の多い順での表示、総称の使用、疾病に関連する表示の制限について説明されています。
このリストは 必ずしも すべての原材料の正確な量を示しているわけではありません。また、栄養素の完全な構成、消化性、アミノ酸バランス、製造管理、給与後の結果についてもわかりません。
最初の原材料だけでは不十分な理由
最初の原材料だけで判断する方法が魅力的なのは、シンプルに感じられるからです。たとえば、
「最初の原材料が鶏肉だから、これは高品質なフードに違いない」
という結論は、表示から判断できる範囲を超えています。
最初の原材料が上位に表示されていても、水分による重量が大きく影響している可能性があります。配合全体では、残りの複数の原材料が合計で大きな割合を占めていることもあります。原材料の表示順は、原材料の形状、レシピの水分量、配合の組み立て方によっても変わります。
最初の原材料は注目すべきポイントですが、それをきっかけに、さらに詳しく確認しましょう。
- どの種類の動物向けのフードですか?
- どのライフステージに対応していますか?
- 総合栄養食として、必要な栄養素をバランスよく含んでいますか?
- 保証成分値として、たんぱく質と脂肪はどの程度含まれていますか?
- 水分量はどの程度ですか?
- カロリー密度はどの程度ですか?
- ペットが避けるべき原材料は含まれていませんか?
- フード全体の配合は、想定されている用途に合っていますか?
だからこそ、原材料表示の最初に特定の肉が記載されているからといって、栄養面で優れているとは限りません。同じように、穀類や植物由来の原材料が最初に記載されていても、栄養面で劣っていると自動的に判断することはできません。
ミートミールや副産物は、どのように読み取ればよいのでしょうか?
原材料名は、配合全体との関係ではなく、普段使っている言葉のイメージだけで判断されがちなため、誤解を招くことがあります。
ミールとは、水分の大部分を取り除く加工を施した原材料です。副産物とは、一般にイメージされる主な筋肉部分の肉以外の、定義された動物由来の部位を指します。どちらの言葉も、それだけでフードの良し悪しを決めるものではありません。
重要なのは、次の点です。
- その原材料は、対象となる動物種に使用を認められ、適切に表示されていますか?
- 配合全体の中で、どのような役割を果たしていますか?
- 完成したフードは、栄養適合性の表示を満たしていますか?
- ペットに既知の過敏症や、獣医師から指示されているケアの必要性に合っていますか?
- その商品は、想定された目的に沿って使われていますか?
「副産物はすべて有害」「ミートミールはすべて優れている」といった一律の判断は避けましょう。ラベルだけで、どちらかの結論を出すことはできません。
原材料のグループ表示や包括的な名称には、どのような意味がありますか?
表示が認められている場合、特定の原材料に総称やカテゴリー名が使われることがあります。総称を使うと、飼い主が望むより具体性に欠ける表示になる場合がありますが、適用される表示ルールに照らして読み取る必要があります。
食物アレルギーが疑われる原材料や、獣医師から避けるよう指示されている原材料など、ペットにとって特に重要なものがある場合は、原材料の全リストを注意深く確認し、表示がわかりにくければメーカーに問い合わせましょう。表面に「サーモン入り」と書かれていても、そのフードに含まれる動物性たんぱく質がサーモンだけだとは限りません。
原材料表示からフードの品質がわかりますか?
原材料表示から、次のような役立つ情報がわかります。
- 特定の原材料が含まれているかどうか
- 動物性または植物性のたんぱく質源が複数含まれているかどうか
- 特定の原材料が含まれているか、除外されているか
- 油脂、食物繊維、ビタミン、ミネラル、香味料成分などが加えられているかどうか
- ペットが避けなければならない原材料がリストに含まれているかどうか
ただし、原材料表示だけでフード全体の品質を判断することはできません。原材料表示は、栄養適合性に関する表示、保証成分分析、水分量、カロリー情報、そしてペットそれぞれの必要性とあわせて確認するのが適切です。
ウェットフードとドライフードの表示は、どのように比較すればよいですか?
ウェットフードとドライフードの栄養素の割合を、同じ基準で表示されているかのように比較してはいけません。水分量によって、販売時のフードに含まれる他のすべての成分の割合が変わるためです。
保証成分分析に示される割合の多くは、 現物ベースで算出されます。つまり、購入時の状態の製品を基にした割合です。AAFCOの栄養プロファイルは 乾物ベースで算出されます。これは、栄養素の割合を検討する前に、水分を数式上取り除く方法です。
FDAは次の換算式を示しています。
乾物率(%)=100-水分率(%)
乾物ベースの栄養素含有率(%)=現物基準の栄養素含有率(%)/乾物率(%)×100
乾物ベースで考える場合の一般的な例
2つの製品に次の表示があるとします。
| 製品 | 粗タンパク質(現物基準) | 水分 |
|---|---|---|
| ウェットフード | 10% | 78% |
| ドライフード | 35% | 10% |
ウェットフードの場合:
- 乾物率=100-78=22%
- 乾物ベースのタンパク質含有率=10/22 x 100
- 乾物ベースのタンパク質含有率=約45.5%
ドライフードの場合:
- 乾物率=100-10=90%
- 乾物ベースのたんぱく質=35 / 90 x 100
- 乾物ベースのたんぱく質=約 38.9%
ウェットフードは、販売時に表示されているたんぱく質の割合がかなり低く見えますが、この例では、計算上の乾物ベースのたんぱく質の割合はより高くなります。
これは 自動的に優れていることを 意味しません。元の割合をそのまま比較できなかった、ということです。
FDAが公開している学習用の例では、水分 78% の缶詰フードと、水分 12% のドライフードを使用しています。表示されたたんぱく質の保証値は 12%、11%、37% ですが、換算すると乾物ベースではそれぞれ 54.5%、50%、42% になります。この例は、水分量を考慮すると見かけ上の順位が変わることがある理由を示しています。あくまで例であり、市場調査やウェットフードとドライフードの順位付けを示すものではありません。
乾物ベースへの換算で分かること、分からないこと
乾物ベースへの換算は、水分量が異なる製品同士で、表示された栄養成分の割合を比較するのに役立ちます。
ただし、次のことは判断できません:
- 1食あたりのカロリーがどちらのフードのほうが多いか
- どちらのフードのほうが消化しやすいか
- アミノ酸の構成が適切かどうか
- そのフードがペットに適した栄養成分の基準を満たしているかどうか
- ペットが推奨量を食べるかどうか
- そのフードが特定の病気や症状に適しているかどうか
- 製品の製造品質がより優れているかどうか
この計算は、目的を絞って使いましょう: 水分量を考慮した基準で、栄養成分の割合を比較しやすくすること。
同じ栄養成分を同じ基準で比較する
- たんぱく質同士、脂肪同士、食物繊維同士で比較してください。
- それぞれのラベルに記載された水分量を使ってください。
- 水分量に大きな差がある場合は、両方の製品を乾物換算してください。
- 動物種とライフステージの区分をそろえてください。
- カロリーは別に確認してください。
- 換算後の1つの数値だけで、フードの順位を決めないようにしましょう。
ウェットフードのたんぱく質の割合とドライフードの脂肪の割合を比較したり、片方の製品の現物値ともう片方の製品の乾物値を比較したりしないでください。計算自体は正しくても、その比較に意味があるとは限りません。
フードはどの動物種とライフステージに 適合すべきですか?
動物種とライフステージは、フードを選ぶうえで最初に確認すべき条件です。原材料や栄養素の数値を比べる前に、必ず確認しましょう。
犬用と猫用のフードは、それぞれ異なる栄養設計に基づいて作られています。原材料表示が似ているからといって、片方の動物種向けに作られた製品が、もう片方にも適しているとは限りません。
ライフステージによっても、表示の見方は変わります。成長期用と表示されたフードは、成犬・成猫の維持期用と表示されたフードとは異なる栄養カテゴリーに対応しています。「全ライフステージ対応」という幅広い表示であっても、すべての動物に同じ量を与えてよいという意味ではなく、個体ごとの必要量がなくなるわけでもありません。
栄養適合性に関する表示を、その動物に合わせる
フードを選ぶ前に、次の点を確認しましょう。
- 犬用ですか、それとも猫用ですか?
- 成長期、成長後、妊娠中、授乳中など、どの段階に当たりますか?
- この製品は、単独で与える主食として作られていますか?
- 栄養適合性に関する表示は、該当するライフステージをカバーしていますか?
- 特定の療法食が必要となる病気や健康状態はありますか?
健康な成犬と成長期の子犬は、どちらも犬であることに変わりありません。しかし、同じ犬という分類だけでは、ライフステージに関する疑問は解決しません。成猫と子猫についても同じことがいえます。
AAFCOの 適切なペットフードの選び方に関するガイド では、動物の種類、ライフステージ、健康状態、栄養学的な適合性を確認し、一般的な給餌量の目安を個々の動物に合わせて調整する必要があると説明しています。
「すべてのライフステージ向け」は、内容をよく確認しましょう
「すべてのライフステージ向け」と表示されていると、どの年齢にも対応できる最も簡単な選択肢のように感じるかもしれません。実際には、独自の栄養上の意味と給餌方法が定められたカテゴリーの一つです。
次のように解釈しないでください。
- 年齢に関係なく同じ量を与えればよい
- 体の大きさに関係なく必要カロリーは同じである
- すべての個体に理想的なフードであることの証明
- 妊娠、成長、活動量、健康状態を確認する代わりになる
ラベルから分かるのは、その製品が想定しているカテゴリーです。ペットの体重の推移、体型、食欲、活動量、健康状態を観察することに代わるものではありません。
給餌方法とカロリー情報は、どのように活用すればよいですか?
まずは給餌方法を目安にし、その後、カロリー情報と、時間の経過に伴うペットの実際の様子を照らし合わせて調整しましょう。
総合栄養食には通常、動物の体重に応じた給与量の目安と、給餌回数が記載されています。これらは個々のペットに合わせた処方ではなく、あくまで目安です。
パッケージには、次のように体重帯ごとの目安が示されている場合があります。
- 体重が軽い範囲に対する一定量
- 体重が重い範囲に対する、より多い量
- 子犬、子猫、成犬・成猫、妊娠中、授乳中など、それぞれに分けた給餌量の目安
- 1日の量を複数回の食事に分けることを推奨する案内
給与量の表は、まず目安として使いましょう。適切な量は、次のような要因によって異なります。
- 体格と体の状態
- 年齢とライフステージ
- 運動量
- 避妊・去勢の有無
- 現在の体重の変化
- おやつやトッピング
- フードのカロリー密度
- 健康状態
- 体重が増えているか、減っているか、維持できているか
実践的な次のステップとして、以下のガイドをご覧ください ペットの食事量の管理と計量給餌。食事量を一貫して計量すると、体重や食欲の変化がフードによるものか、量によるものか、あるいはその両方なのかを見極めやすくなります。
カロリーが重要な理由
たんぱく質と脂肪の割合が同程度でも、1カップ、1缶、1パウチ、1グラムあたりのカロリーはフードによって異なる場合があります。製品が変われば、必要な給与量も変わることがあります。
ラベルにカロリー量が記載されている場合は、単位をよく確認して記録しましょう。一般的には、1カップあたり、1缶あたり、1キログラムあたり、または別途示された量あたりのカロリーで表示されます。単位を換算せずに、ある単位のカロリー値と別の単位の給与量を比較しないでください。
犬の場合は、こちらの カロリー、ラベル、体の状態についてのガイド 給餌量の目安、カロリー情報、計量した食事量、体型の状態がどのように関係するのかを説明します。
計量カップでは十分に正確とはいえない理由
ドライフード1カップ分の重さは、次のような要因によって変わります。
- キブルの形状と密度
- フードがどの程度詰まっているか
- カップにすり切りで入れるか、山盛りにするか
- 粉や細かな粒がどの程度含まれているか
- そのフード独自の配合
ドライフードの場合、カップに大まかに入れて量るよりも、スケールを使ったほうが、毎回安定して計量できます。 Precision Pet Food Scoop Scale は、適切なドライペットフードをグラムまたはオンス単位で量るために、当店で取り扱っている選択肢です。1日の適切な給与量を決めるものではありませんが、給与量が決まった後、その量を毎回同じように計量するのに役立ちます。
ペットフードのラベルに書かれていない情報とは?
ラベルからは、想定される用途や表示された成分組成について多くのことが分かります。ただし、個々のペットに適した食事かどうかを判断するために必要な情報が、すべて記載されているわけではありません。
メーカーへの問い合わせや獣医師による判断、またはその両方が必要になることがある重要な情報には、次のようなものがあります。
- すべての原材料の正確な配合量
- アミノ酸の詳細な含有量
- 消化性
- 製造工程の詳細
- ロットごとの検査結果
- 原材料の調達に関する詳細
- アレルゲンの交差接触を防ぐための管理
- パッケージの表示だけでは分からない、製品ごとの給餌結果
- 診断された病気に適しているかどうか
- ペットの症状がフードに関係しているかどうか
だからこそ、ラベルを読むことはフードを選ぶうえで有効なスキルである一方、診断の手段としては限界があります。
公表された研究も、買い物に関するすべての疑問に答えられるわけではありませんが、役立つ根拠になります。たとえば、2015年に犬用・猫用の菜食フード24製品を対象に行われた研究では、調査対象となった製品群の中で、ラベル表示や栄養成分に違いが見られました。ただし、ペットフード市場全体における現在の基準適合率を明らかにしたものではなく、特定のフードが病気を引き起こしたり予防したりすることを示したものでもありません。
責任ある判断のためには、次の点を区別して考えることが大切です:
- パッケージに表示されていること
- 公的なガイダンスが説明していること
- 研究で測定されたこと
- 個々のペットについて、まだ分かっていないこと
ペットフードのラベルでよくある、避けたい間違い
間違い1:最初に記載された原材料だけを見て判断する
最初に記載された原材料は重量の多い順に並んでいますが、配合全体が分かるわけでも、総合的な品質が保証されるわけでもありません。栄養適合性表示、保証分析値、水分量、カロリー、給与量の目安、原材料の全リストまで確認しましょう。
間違い2:たんぱく質の割合が高ければ、品質も総合的に高いと考える
たんぱく質の量は、アミノ酸バランスや消化性、カロリーの適合性、または医学的な適切さを意味するものではありません。同じ水分条件でたんぱく質を比較し、ペットの種類、ライフステージ、健康状態も考慮しましょう。
間違い3:ウェットフードとドライフードの割合をそのまま比較する
ウェットフードは水分量が多いため、現物ベースで表示されたたんぱく質の割合が低く見えることがあります。比較が必要な場合は乾物ベースに換算し、そのうえでカロリーを別に確認しましょう。
間違い4:「総合栄養食」なら、どんな疑問にも答えられると考える
栄養適合性表示は、指定された種類とライフステージのペットにとって栄養的に適しているかどうかを示すものです。そのフードですべてのペットが健やかに過ごせること、どの原材料にも問題なく適応できること、理想的な体重を維持できること、または特定の病気に適した食事であることまで保証するものではありません。
間違い5:「粗」という言葉を警告のように受け取る
粗タンパク質、粗脂肪、粗繊維は、分析上の基準に基づく表記です。「粗」という言葉は、その栄養素が汚れている、安全でない、または質が劣るという意味ではありません。
間違い6:マーケティング上の表現を栄養適合性表示と同じように扱う
「プレミアム」「ナチュラル」「ホリスティック」などの表現は、商品の位置づけを伝えるのに役立つ場合があります。ただし、商品の intended nutritional use(想定される栄養上の用途)を判断するために使われる、規定の表示情報に代わるものではありません。
間違い7:おやつやサプリメントだけで食事をまかなう
「間食または補助食としてのみ与えてください」といった表示を確認しましょう。このような表示がある商品は、総合栄養食の代わりに与えることを想定していません。
間違い8:給与量の目安を固定的な指示として扱う
パッケージに記載された給与量は、一般的な目安です。体重の推移、ボディコンディション、運動量、おやつの量、健康状態などに応じて調整が必要になる場合があります。
間違い9:ラベルを見ればペットの不調の原因が分かると思い込む
嘔吐、下痢、かゆみ、体重の変化、成長不良などの症状が、そのフードによるものかどうかをラベルだけで判断することはできません。健康上の心配がある場合は、獣医師の診察を受けましょう。
2種類のペットフードを比較するためのチェックリスト
目の前に2つのパッケージがあるときは、次のチェックリストを使ってみましょう。
1. 商品の種類を確認する
それぞれの商品は、次のどれに当たりますか?
- 総合栄養食
- おやつ
- トッピング
- サプリメント
- 間食または補助食としてのみ与えるフード?
用途の異なる商品を、代替品であるかのように比較しないようにしましょう。
2. 動物種を確認する
与えるペットの動物種向けに表示された商品かどうかを確認しましょう。原材料になじみがあるかどうかだけで判断しないでください。
3. ライフステージをそろえる
可能な限り、成長期用は成長期用、成犬・成猫の維持期用は維持期用というように、同じカテゴリー同士で比較しましょう。
4. 栄養充足性表示を確認する
完全かつバランスの取れた栄養食であること、対象となる動物種とライフステージを示す表示を探しましょう。表示がない、内容がわかりにくい、または商品の宣伝内容と一致しない場合は、メーカーに問い合わせるか、表示が明確な商品を選んでください。
5. 保証成分値を記録する
次の項目を書き留めます:
- 粗たんぱく質
- 粗脂肪
- 粗繊維
- 水分
- 判断に関係するその他の保証成分値
それぞれの数値が、最低値なのか最高値なのかも確認しましょう。
6. 水分量をそろえて比較する
商品によって水分量が大きく異なる場合は、比較する前に栄養成分の割合を乾物ベースに換算しましょう。
7. カロリーを確認する
同じ単位でカロリーを記録しましょう。1缶あたりのカロリーと1カップあたりのカロリーは、給与量の基準を換算しない限り、そのまま比較できません。
8. 原材料表示全体を確認する
ペットにとって重要な原材料、たんぱく質の供給源の数と種類、添加された脂肪や食物繊維、そして獣医師から避けるよう指示されている原材料がないかを確認しましょう。
9. 給餌量の目安を確認する
まずはその量を目安にしてください。ペットの体重の推移、ボディコンディション、活動量、年齢、おやつ、健康状態も考慮しましょう。
10. ラベルから判断できることと、判断できないことを見極める
ラベルを見れば、想定されている用途を確認したり、表示された情報を比較したりできます。ただし、ラベルだけで優れた品質を証明したり、そのフードが特定のペットに適していると保証したりすることはできません。
ラベルの読み解きに獣医師の助言が必要なのはどんなとき?
ペットに診断済みの病気、体重の異常、成長に関する懸念、妊娠・授乳中、消化器症状が長引いている、食物アレルギーが疑われる、腎臓や尿路に関する懸念がある場合、または栄養面での優先事項が変わる可能性のあるほかの健康状態にある場合は、特に獣医師の助言が重要です。
獣医療における栄養評価では、ペット、食事、給餌管理を総合的に考慮します。評価には、ボディコンディション、活動量、おやつ、現在の食事量、病歴、経時的な変化などが含まれる場合があります。FDAがまとめた AAHAの栄養評価ガイドライン では、このような幅広いアプローチについて説明されています。
診察時には、商品のパッケージ、ラベル全体が写った写真、または正確な商品名を持参しましょう。表面の表示だけでは、獣医師が必要とする詳細が記載されていない場合があります。
一般的なラベルの読み方ガイドだけを頼りに、獣医師の指示なしで療法食を選ぶべきではありません。あるライフステージ向けの「完全かつバランスの取れた」基準を満たしている商品でも、医療上の理由から別の栄養管理が必要なペットには適さないことがあります。
よくある質問
AAFCOはFDAと同じ機関ですか?
いいえ。AAFCOは、各州やペットフード業界で利用されるモデル規則、定義、ガイダンスを公表しています。FDAは連邦法に基づいて動物用食品を規制していますが、各州が独自の要件を採用し、施行する場合もあります。AAFCOは連邦政府の規制機関ではなく、個々のペットフード製品を直接認証する機関でもありません。
「完全かつバランスの取れた」フードなら、どのペットにも最適ということですか?
いいえ。これは、認められた立証方法に基づき、表示された種類とライフステージに必要とされる栄養要件を満たすことを目的とした商品である、という意味です。すべてのペットがそのフードを問題なく食べられること、表示された量で理想的な体重を維持できること、または病気のあるペットに適切な食事を与えられることを保証するものではありません。
最初に記載された原材料が、ラベルの中で最も重要な要素ですか?
役立つ情報ではありますが、それだけで最終的な判断をしてはいけません。原材料は重量順に記載されており、すべての原材料の正確な量や、栄養、消化性、製造品質を総合的に評価するための情報がすべて示されているわけではありません。
ウェットフードは、ドライフードよりたんぱく質の割合が低いほうがよいですか?
ウェットフードは水分を多く含むため、表示上の割合が低くなることがあります。必要に応じて乾物量ベースで商品を比較し、そのうえでカロリー、栄養充足に関する表示、ライフステージ、給餌量を確認しましょう。換算後のたんぱく質の割合だけで、どちらのフードが優れているかを判断することはできません。
「粗たんぱく質」とは?
「粗たんぱく質」とは、分析方法によって算出される栄養に関する数値です。「粗」という言葉は、汚れている、品質が低い、安全でないという意味ではありません。この数値は、水分量やカロリー、配合内容、ペットに必要な栄養を踏まえて確認することで、製品同士を比較する際の参考になります。
実際に役立つポイント
フードのラベルは、次の項目を順番に確認すると理解しやすくなります。
- その製品の目的を確認する。
- 対象となる動物種とライフステージが合っているか確認する。
- 栄養適正表示を確認する。
- 保証分析値を確認する。
- ウェットフードとドライフードの数値を比較する前に、水分量を調整して考える。
- 原材料表示は、単独の品質評価としてではなく、判断材料の一つとして確認する。
- カロリーと給与量の目安を確認する。
- 個別の病気や栄養に関する疑問は、獣医師に相談する。
この順番で確認すれば、よくある単純な判断に流されにくくなります。最初に記載された原材料だけで、すべてを判断する必要はありません。たんぱく質の数値が高いからといって、それだけで比較の結論を出す必要もありません。「総合栄養食」という表示があっても、あらゆる疑問に答えられるわけではありません。
次に比較するフードのパッケージで、このチェックリストを使ってみましょう。目指すのは、見た目に完璧なラベル表示を探すことではありません。そのフードが何を提供する目的で作られているのか、印刷された情報から実際に何が分かるのか、そしてペットそれぞれのニーズについて、より詳しい確認が必要な部分はどこかを理解することが大切です。