犬用ギアのサイズを測る方法
目次
犬用アイテムを選ぶときは、犬が自然に立っている状態でサイズを測り、数値を記録して、購入する商品のサイズ表と照らし合わせるのが最も確実です。 あるハーネスに合う胸囲が、コートやサポーター、ベッド、別ブランドの商品にもそのまま合うとは限りません。犬種名や「小型・中型・大型」といった一般的なサイズ表記はあくまで目安であり、実際のサイズ測定の代わりにはなりません。
柔らかいメジャー、またはひもと定規を用意しましょう。毛や皮膚を押しつぶさないよう、体に沿わせながら締めすぎずに測り、複数回測定して日付も記録します。その後、立つ、歩く、座る、向きを変える、横になる、普段どおりに呼吸するといった動作中のフィット感を確認してください。擦れたり、動きを妨げたり、ずれたり、犬が苦しそうにしたりする場合は使用を中止します。
手順はシンプルです。 犬のサイズを測る、商品サイズ表を確認する、動いているときのフィット感を確認する、そしてタグを外したり屋外で使ったりする前に返品・衛生上のルールを確認する。この順番で進めましょう。どのデザインでも、1つの数値だけで快適さや安全性が保証されるわけではありません。
落ち着いて繰り返し測れる状態を整える
足元が安定した水平な床と、犬がリラックスしている時間を選びます。もう1人におやつを渡してもらうか、犬の注意をやさしく引いてもらうとよいでしょう。背中が自然な姿勢になり、頭を前に向け、4本の足に均等に体重をかけて立っている状態で測定します。座っている、体を縮めている、興奮している、体をねじっているといった姿勢では、測定結果が変わることがあります。
あれば、柔軟な布製メジャーを使います。ない場合は、ひもやリボンを同じ位置に巻き、重なった部分に印を付けてから、定規に沿って平らに伸ばして測ります。メジャーを強く引っ張らないでください。商品メーカーが異なる測定位置やゆとりの取り方を指定している場合は、その指示に従い、サイズ表に記載されている単位で測定しましょう。
犬用アイテム選びで基本となる4つの測定
胸囲
胸囲は、通常は前足のすぐ後ろにある、胸郭の最も幅広い部分を一周した長さです。お腹側に斜めに下がらないよう、メジャーを水平に保ちます。犬が自然に立っていること、厚い被毛を押しつぶさずに体に沿っていることを確認してください。
胸囲はハーネスやコート選びで特に重要な数値となることが多いものの、サイズ表では首の付け根まわり、胸幅、体重、背丈などを求められる場合もあります。胸囲を大まかなサイズに置き換えて丸めず、測定日と一緒に記録しておきましょう。
首まわり
商品を装着する位置の首まわりを測ります。首輪とハーネスでは、測定する位置が異なる場合があります。ハーネスによっては、あごのすぐ下の高い位置ではなく、首の付け根や肩に近い低い位置に装着します。別の首輪の上から測ったり、喉の周りでメジャーを締めたりしないでください。
測定値をサイズ表と比べる前に、メーカーの指示を確認しましょう。商品によっては首の付け根まわり、首の開き、胸幅などが必要になりますが、別のデザインでは不要な場合もあります。
背丈
背丈は「トップラインの長さ」と呼ばれることもあり、通常は首の付け根またはき甲から尾の付け根まで、背骨に沿って測ります。ただし、コート、キャリーバッグ、サポーター、ベッドによって測定の始点と終点は異なります。メジャーはトップラインに沿わせ、犬の鼻先から尾まで、または丸みのあるお腹に沿って測らないでください。
衣類の場合は、排泄や足の動きを妨げない位置でコートが終わるかを確認します。ベッドの場合は、トップラインの長さよりも、横になったときの長さと幅を測るほうが参考になることがあります。サポーターの場合は、コートの測定方法を当てはめず、メーカーや獣医師が指定する位置で測定してください。
体高・足の長さ・体重について
キャリーバッグ、ベッド、サポーター、歩行補助用品などでは、立った状態での体高、足の長さ、体重を求められることがあります。指定された測定位置を正確に確認しましょう。体重は参考になりますが、胸囲や長さの測定に代わるものではありません。同じ体重でも体型の異なる犬がいるため、体つきも重要です。
アイテムごとに必要な測定項目は?
| アイテム | 主な測定項目 | フィット感の確認ポイント |
|---|---|---|
| ハーネス | 胸囲、首の付け根まわり、胸幅、場合によっては体重。 | 擦れたり抜けたりすることなく、肩を動かし、呼吸し、歩き、座った状態でもしっかり装着できていますか? |
| コート | 首まわり、胸囲、背丈、場合によっては足やお腹を覆う範囲。 | 歩きにくさや脇の擦れ、排泄の妨げがなく、必要な範囲をコートが覆えていますか? |
| サポーター | 商品ごとに指定された足・関節・周囲・長さ・体重の測定値。 | 動きを変えたり圧迫したりすることなく、メーカーの指示と獣医師の方針に合っていますか? |
| ベッド | 横になったときの長さ、丸まった状態または伸びた状態での幅、出入り口の高さ、設置できる床面積。 | 窮屈にならずに、出入りし、向きを変え、横になり、立ち上がり、体を伸ばせますか? |
| キャリーバッグ | 立った状態での体高、体長、幅、体重。 | そのキャリーバッグは、予定している移動に必要な広さと通気性を備えていますか? |
これらはあくまで目安であり、すべての商品に共通するサイズ表ではありません。メーカーによっては、異なる位置を基準にしたり、特定の留め具やサポートパネル、形状に合わせた測定項目を追加したりすることがあります。サイズが合わず相談や返品が必要になった場合に選んだ理由を説明できるよう、使用したサイズ表のスクリーンショットを保存するか、内容をメモしておきましょう。
ハーネスは数字だけでなく、動いているときのフィット感を確認しましょう
胸囲が合っていても、ハーネスが体にうまくフィットするとは限りません。ハーネスを装着したら、愛犬が前後に歩く、向きを変える、座る、伏せる、前足を自然に上げるといった動きをする様子を観察しましょう。ひじの後ろが擦れていないか、首に圧迫感がないか、ストラップが脇の下へずれていないか、肩の動きが制限されていないか、ねじれていないか、また愛犬が抜け出せる隙間がないかを確認します。
メーカーの調整方法に従ってください。指1本分のゆとりを目安として案内しているブランドもありますが、これはすべての商品に当てはまる安全確認の基準ではありません。締め付けすぎず、かつしっかり固定できていること、愛犬の呼吸や動きが普段どおりであることを確認しましょう。グルーミング後、濡れた天候の後、体重が変わったとき、被毛の厚さが変わったときには、もう一度確認してください。
歩き方や用具の動きを観察する方法について詳しくは、当社の 犬用ブーツと歩様のガイドをご覧ください。用具ごとに必要な確認は異なるため、ある商品のサイズ表を別の商品にそのまま当てはめないでください。
コートや装具、ベッドは本来の用途に合うものを選びましょう
コートは覆う範囲と動きやすさが大切です
コートのサイズ表で指定されている首回り、胸囲、背丈を測ります。そのうえで、首元の開き、前足周りのゆとり、お腹のカバー範囲、留め具、排泄部分を確認しましょう。厚い被毛や巻き毛は、衣類のフィット感に影響することがあります。厚手のコートによって歩幅が変わったり、動きたがらなくなったりすることもあるため、サイズ表示だけで判断せず、実際に歩く様子を見てください。
装具は商品の説明と獣医師の指示に従いましょう
装具によっては、家庭で推測して測るのが適切でない、脚や関節の正確な位置を基準にすることがあります。獣医師から装具を勧められた場合は、指定された測定値を持参し、愛犬を立たせて測るのか、横たわらせて測るのか、それとも別の姿勢が必要なのかを確認してください。ずれを防ぐために装具をきつく締めたり、診断やリハビリテーションの指導の代わりに装具を使ったりしないでください。
ベッドは休む場所と立ち上がるスペースを確保しましょう
愛犬の寝姿を観察しましょう。丸まっているときと体を伸ばしているときに使うスペースを測り、さらに寝返りや立ち上がりに必要なゆとりを加えます。出入り口の高さと、ベッドの周囲に十分な床面があるかも確認してください。寝姿の大きさには合っていても、出入りしにくいベッドは、シニア犬や動きに制限のある犬には使いづらいことがあります。
愛犬が高齢になったり、動きに変化があったりする場合は、当社の シニア犬向けベッドガイド で、低い出入口や見守りやすさについて解説しています。ベッドのサイズは、ハーネスやコート、装具のサイズとは別に考える必要があります。
犬種別サイズ表や一般的なサイズ表示だけでは不十分な理由
同じ犬種でも、胸の深さ、首の形、体の長さ、被毛、体重、年齢、体型はそれぞれ異なります。ミックス犬の場合、どの犬種別サイズ表にも当てはまらないことがあります。同じブランドでも、 step-inタイプのハーネス、コート、術後服、ベッドで必要な測定項目が異なる場合があります。
愛犬の実測値と、選ぶ商品のデザインに対応したサイズ表を使いましょう。測定値がサイズの間に当たる場合は、メーカーの案内を確認し、サイズ調整ができる商品かどうかも検討してください。大きめのサイズでも、抜け出せる隙間ができるなら適切とは限りません。小さめのサイズも、首やひじに食い込むならよい選択ではありません。
愛犬の体が変わったら、もう一度測りましょう
子犬は成長し、被毛はカットされ、成犬は体重が増減します。また、シニア犬は筋肉量や体型の変化に伴って、体つきが変わることもあります。大きな変化があった後に用具を買い替えるときは、以前のサイズがまだ合うと思い込まず、もう一度確認しましょう。以前と現在の測定値は、測定日を記して一緒に保管してください。
体重の変化は、数値だけでなく全体の状態と合わせて見極めることが大切です。体重計の数値に加えて、肋骨の状態、ウエスト、姿勢、全体の体型を確認し、気になる体重の増減や筋肉の変化、食欲の低下がある場合は獣医師に相談しましょう。サイズが合わないことは用具の調整が必要なサインかもしれませんが、それだけで肥満や病気と判断することはできません。
返品の選択肢と愛犬の快適さを守りましょう
- 正確なサイズ表、注文内容、測定日を記した測定値を保存しておきましょう。
- 商品を開封したり加工したりする前に、メーカーの返品、衛生管理、洗濯、タグに関する規定を確認してください。
- 規定で認められている場合は、清潔な場所で室内試着をしましょう。
- 立つ、歩く、向きを変える、座る、伏せる、呼吸する、動いた後に落ち着くといった様子を確認しましょう。
- 赤み、擦れ、圧迫感、肌荒れ、被毛のつぶれ、ずれ、動きの制限がないか確認してください。
- 装具やサポート用品、治療計画の一部として使う商品については、使用を中止し、メーカーまたは獣医師に相談してください。
犬のサイズ測定に関するよくある質問
測定するとき、愛犬は立たせるべきですか?それとも座らせますか?
メーカーや獣医師から別の指示がない限り、愛犬を自然に立たせ、4本の足に均等に体重がかかっている状態で測ります。かがんだ姿勢や体をねじった姿勢では、胸囲や体の長さが変わることがあります。
犬の胸のいちばん幅が広い部分はどこですか?
通常は肋骨が最も広がっている部分で、前足のすぐ後ろあたりです。被毛を押しつぶさないようにしながら、メジャーを水平にして体に沿わせます。サイズ表に別の位置が指定されている場合は、その指示に従ってください。
犬の首回りはどのように測ればよいですか?
商品を装着する位置の首回りを測ります。首輪とハーネスでは首にかかる位置が異なることがあるため、首輪の測定値がそのままハーネスにも適しているとは限りません。
背丈はどこからどこまでを測りますか?
多くのサイズ表では、首の付け根またはキ甲から尾の付け根まで、背中のラインに沿って測ります。始点と終点は商品によって異なるため、一般的な犬種別の図ではなく、購入する商品のサイズ表に記載された測り方を使ってください。
厚い被毛は測定値に影響しますか?
影響することがあります。被毛を押しつぶさないよう、メジャーを体に沿わせて軽く当ててください。また、犬が濡れているか、トリミング直後か、別の衣類を着ているかも記録しておきましょう。被毛の状態が変わったら、フィット感を再確認してください。
犬用商品のサイズは、ブランドが違っても同じですか?
いいえ。ブランドやデザイン、留め具、素材、測定する位置によって異なります。ある商品でMサイズだったからといって、別の商品でもMサイズが合うとは限りません。
愛犬がサイズの中間の場合はどうすればよいですか?
メーカーのサイズの中間に該当する場合の案内を読み、調整できる範囲を確認してください。しっかり固定できるかだけでなく、動きやすさも確認しましょう。サイズ表記だけで選ばず、室内でフィット感を確かめるまでは返品できる状態を保ってください。
子犬はどのくらいの頻度で測り直せばよいですか?
すべての子犬に当てはまる決まった頻度はありません。成長が早い時期や、装具が擦れたり緩んだりし始めたとき、被毛の状態が変わったとき、商品を買い替えるときに測り直してください。測定日を記録し、最新のサイズ表と照らし合わせましょう。
体重が増減すると、何が変わりますか?
愛犬の体長が変わっていなくても、胴回りやストラップのフィット感、被毛に対するゆとり、ベッドでの寝心地が変わることがあります。測定値と動きやすさを再確認し、体重や筋肉の変化が目立つ場合は獣医師に相談してください。
サポーターのサイズはどのように測ればよいですか?
サポーターのメーカーが指定する測定位置と、獣医師の指示に従ってください。脚や関節を支える用品では、特定の姿勢での測定や診察が必要になる場合があります。ハーネスやコートの測り方を当てはめないでください。
犬用ベッドのサイズはどのように測ればよいですか?
愛犬が丸まった状態と体を伸ばした状態を観察し、休んでいるときの体長と幅を測ってください。出入り口の高さや、周囲に必要な床の広さも確認しましょう。体長の数値に合うだけでなく、寝返りを打ったり立ち上がったりできる余裕が必要です。
メジャーをきつく当てて測ってもよいですか?
いいえ。メジャーをきつく当てると被毛や皮膚を圧迫し、実際とは異なる数値になることがあります。引っ張らずに体に沿わせて当て、もう一度測定してください。商品メーカーが指定するゆとりや測定方法がある場合は、それに従いましょう。
フィット感について、獣医師に相談したほうがよいのはどんなときですか?
サポーターや歩行補助具を使う場合、愛犬に痛みや力の入りにくさ、呼吸のしづらさ、最近のけが、歩き方の変化がある場合、または装具によって繰り返し嫌がる様子が見られる場合は、獣医師に相談してください。測定だけでは、フィット感に問題が生じている原因を診断できません。
参考資料・詳しく知りたい方へ
- American Kennel Club:犬の服や用品のサイズを測る方法
- PetMD:犬のサイズを測る方法
- American Kennel Club:愛犬に合う犬用ハーネスの選び方
- American Kennel Club:犬用ハーネスを正しくフィットさせる重要性
- PetMD:愛犬の体型に合う犬用ハーネスの選び方
- PetMD:犬種によっては本当に犬用コートが必要?
- VCA Animal Hospitals:ボディコンディションスコア
- VCA Animal Hospitals:犬用首輪とハーネスの選択肢
- American Kennel Club:最適な犬用キャリーバッグの選び方
- VCA Animal Hospitals:愛犬が太りすぎかどうかを知る方法
このガイドは、用品のフィット感に関する一般的な情報です。個別の判断では、商品のサイズ表や返品条件、愛犬の様子から確認できる快適性、獣医師の助言を優先してください。