ペット業界週報

キャットフードとおやつが示す、選別が進む市場

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執筆者 Dr. Desmond Thompson
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日差しの入るキッチンで、シンプルな買い物かごとブランド名のないペットフードのパッケージ3つのそばに座るキジトラ猫

米国のペットフード支出には、なお成長の余地があります。最新のデータからは、その成長がどの分野に集中しているのかも見えてきます。

米国の 米国ペット用品協会 2025年の米国におけるペット関連支出総額は$158 billionと推計され、2026年は$165 billionになると予測されています。この予測には、約2パーセントポイントのインフレが織り込まれています。新たに Pet Food ProcessingがCircanaのデータを分析した結果 からは、フード市場内の差がより鮮明に示されています。ドライドッグフードが減少する一方、ウェットキャットフード、フレッシュドッグフード、トリーツは伸びました。 PetScreeningの新しい消費者調査 からは、もう一つの傾向も見えてきます。ペットを飼う賃貸住宅の入居者は、ペット関連の特典が住まい探しに影響したと回答し、調査対象となったペットオーナーの半数は、ペットに配慮する企業のほうが高いロイヤルティを得られると答えました。

これらのデータを総合すると、成長を続ける市場の内訳が変化していることがわかります。ただし、あらゆる商品形態や販売チャネルが一様に伸びているわけではありません。

日差しの差し込むキッチンで、無地の買い物かごとブランド名のないペットフード3袋のそばに座るトラ柄の猫
成長しているカテゴリーでも、棚の構成が変わったからといって、すべての猫に特定のフードが適しているとは限りません。

市場データが示すこと

市場全体はなお拡大

APPAは、2026年の米国ペット産業全体が約4.4%成長すると予測しました。この推計には、フードやトリーツ、用品、動物医療、その他のサービスが含まれます。同協会によると、予測される成長の約2%はインフレによるものです。

APPAの発表からは、価格を重視する動きも読み取れます。2025年にペットへの支出を減らしたペットオーナーは22%に上り、2024年から10%増加したとしています。世帯が購入内容を見直す一方で、市場全体の金額が伸びることもあります。

フード市場の構成が変化

Pet Food Processingが報じたCircanaの複数販売チャネルのデータは、成長する市場を商品形態別に捉えています。

ドライドッグフードは$14.3 billionドルで、引き続き最大のフードカテゴリーでしたが、売上高は3.8%減少し、販売数量も3.2%減少しました。ウェットドッグフードの売上高は1.3%減少し、販売数量は2.2%減りました。

フレッシュドッグフードとキャットフード関連商品では、動きが変わりました。フレッシュおよび冷凍ドッグフードの売上高は10.8%増加し、約$1.8 billionドルとなりました。ドライキャットフードは金額ベースで3.2%、数量ベースで2.5%伸びました。キャットトリーツは12.5%増加し、$2.3 billionドルとなりました。

ウェットキャットフードは、$6.5 billionドルで、金額ベースでは最も好調なカテゴリーの一つでした。売上高は8.5%増加しましたが、販売数量の伸びは0.6%にとどまり、価格は7.8%上昇しました。

ドライドッグフード、フレッシュドッグフード、ウェットキャットフード、猫用おやつを示した4分割の編集記事用イメージ
報告されたカテゴリー別データはさまざまな動きを示しており、正確な金額と販売数量の変化は記事本文で紹介します。

家庭での選択はフードだけにとどまらない

PetScreeningは、2026年上半期に実施した2つの補完的な調査で、現在ペットを飼っている人、過去に飼っていた人、飼ったことのない人を合わせた6,052人に調査を行いました。その報告によると、ペットを飼っている賃貸住宅入居者の69%が、直近の住まい探しでペット関連の設備やサービスを重視したと回答しています。同じ発表では、ペットを飼っている人の51%が、ペットに配慮する企業はより高い顧客ロイヤルティを得られると答えています。

これは購入の証拠ではなく、あくまで表明された意向です。それでも、価格や形態、利便性、そして商品が日々の暮らしに合うかどうかを家庭が見極めているペットフード市場の動向を理解する手がかりになります。

業界の視点:見出しを左右するのは価格

最も強い注意 sign は、ウェットキャットフードの結果に表れています。売上高は8.5%伸びましたが、販売数量の伸びは0.6%にとどまり、価格は7.8%上昇しました。このカテゴリーは金額ベースでは拡大しましたが、販売数量が同じ規模で増えたわけではありません。

この傾向は、市場全体を読み解くうえで重要です。APPAの市場規模予測にはインフレも含まれており、調査ではペット関連支出を減らしている飼い主が増えていることも分かりました。金額ベースの市場規模が拡大する一方で、購入量の減少、低価格帯への切り替え、プレミアム支出の対象カテゴリーの絞り込みが同時に起こることはあります。

成長のスピードが速いカテゴリーには、家庭の生活習慣の中で明確な役割を果たすという共通点があります。ウェットフードとおやつは、それぞれ異なる給餌の機会を生み出します。フレッシュフードは、もう一つの選択肢となる形状を提供します。猫は増加する顧客層です。ただし、これらの事実だけで、すべてのペットにとって栄養面で優れていることや、需要が恒久的に変化したことが示されるわけではありません。

競争上の問いは、購入者が価値を実感する場面、つまり食器の前、毎日の給餌習慣の中、そして実際に使う量にかかる総コストにおいて、商品の価値を説明できるかどうかです。

シグナルか、それともノイズか?

シグナルは、カテゴリー間の明確な違いです。報告期間中、ドライドッグフードは金額・数量ともに減少した一方、キャットフード、ウェットタイプ、おやつは金額ベースで成長しました。この差は、品ぞろえや商品開発を考えるうえで無視できない規模です。

ノイズとなるのは、金額の増加をすべて購入量の増加とみなすことです。ウェットキャットフードは、販売数量を大きく上回るペースで価格が上昇しました。猫用おやつは急速に成長しましたが、記事には数量の比較データがありません。APPAの予測はインフレ要因を含む関連団体による推計であり、PetScreeningの調査は意識や態度を報告したものです。

逆方向のシグナルは、価格を重視する動きです。買い物客の多くが別の支出を抑える一方で、市場がプレミアムな形状へ向かうこともあります。そのため、低価格帯への切り替え、容量の変更、プライベートブランドの代替品も、同じ流れの一部として捉える必要があります。

ペットと暮らす家庭の視点:毎日の給餌習慣全体で比較する

カテゴリーの売上成長だけを理由に、ペットのフードを変更するべきではありません。種類、ライフステージ、体の状態、健康状態の履歴、そして選んだ商品の給与方法に関する表示が、そのフードを与えるべきかどうかを判断する基準になります。

コストを比較する際は、基準をそろえましょう。ラベルに記載されたカロリー情報と1日の給与量を使い、ペットが食べる量あたりの価格を比較します。1日の給与量が多ければ、大きな袋やウェットフードのマルチパックが自動的に安くなるわけではありません。当社の ペットの食事量管理ガイド では、毎回同じ量を与える方法を解説しています。また、 給餌と環境エンリッチメントのガイド 計量した食事を中心に、毎日の習慣を整えるのに役立ちます。

賃貸住宅に住む人にとって、ペット関連のメリットには明確な条件が伴っていることが重要です。ペット料金に何が含まれるのか、どの動物と世帯人数が規約の対象になるのか、更新時や補助動物に関するルールはどうなっているのかを確認しましょう。ペット歓迎という表示よりも、入居者が守れる明確な規約のほうが重要です。

ブランド名のないドライフードの袋と、キッチンスケールの横に置かれた中身の見えるフード容器、記入前のチェックリストと賃貸書類を見比べる飼い主。近くにはトラ柄の猫がいる
比較するなら、まずは給与量と、その世帯が無理なく守れる条件から確認するとよいでしょう。

今後注目する点

次回のCircanaの更新では、キャットフードの販売数量の伸びが、金額ベースの伸びとの差を縮め始めるかどうかに注目します。金額の増加が主に価格上昇によるものであれば、売上高と販売数量の両方が伸びる場合に比べて、需要を示すシグナルとしては弱いままです。

また、ペットフード企業が、機能性をうたう商品について、より明確で商品に即した根拠を公表するかどうかも見ていきます。Pet Food Processingのレビューでは、業界がエビデンス重視の市場へ移行しているとされています。私たちが確認したいのは、公開されている商品情報に、その主張と根拠、そして購入者が判断するために必要な限界や注意点が示されているかどうかです。

情報源と留意点

この記事では、APPAが発表した2026年業界レポート、Pet Food ProcessingによるCircanaとEuromonitorのデータに関する10月27日付のレビュー、そしてPetScreeningが発表した2026年消費者調査に関する10月21日付の資料を使用しています。

これらの情報源は、それぞれ異なるものを測定しています。APPAは米国のペット関連業界全体の支出額を推計しており、予測値も含んでいます。Circanaの小売パネルは、対象としている複数店舗型の販売チャネルを測定するもので、この記事で示すのはカテゴリー全体の集計値です。個別ブランドの数値や、比較ごとの正確な終了日を示したものではありません。PetScreeningは、同社が実施した調査で回答者が自己申告した意識を報告しています。また、同社はペットに関する規約管理ソフトウェアを販売しています。

PetScreeningの調査ページと発表資料で異なる数値が示されていたため、より多く支出する意向に関する矛盾した統計は除外しました。複数の情報源を組み合わせた市場推計も行っていません。これらのデータから、栄養面での品質が明らかになるわけでも、特定の種類のフードを選ぶべきだと証明されるわけでも、将来の売上を予測できるわけでもありません。

この記事は公開情報を編集的に整理したものであり、獣医療、栄養、法律、投資に関する助言ではありません。発行元が数値を訂正したり、その後の結果を発表したりした場合は、この記事も内容を明示して更新する必要があります。