犬と屋外で楽しむ遊び7選|安全に遊ぶためのポイント
目次
屋外遊びは、目の前にいるその犬に合った遊び方を選ぶとうまくいきます。体が休みを必要としていてもボールを追い続ける犬もいれば、短いにおい探しを楽しむ犬もいます。目的は、犬を疲れ果てさせたり、しつけの成果を示したりすることではありません。安全に遊べる選択肢を用意し、反応をよく観察しながら、犬がまだ心地よく感じているうちに切り上げましょう。

始める前に:2分でできる安全チェック
- 天候と地面の状態を確認しましょう。 猛暑や大雨、空気の状態が悪い日、雷雨が予想されるときは遊びを延期しましょう。遊ぶ場所に、熱くなった地面や滑りやすい場所、割れたガラス、鋭い植物、きのこ、野生動物の排せつ物、芝生用薬剤、害虫駆除剤がないか確認してください。
- 確実に行動を制御できる方法を選びましょう。 しっかりしたフェンス、または体に合ったハーネスとロングリードを使い、地域のリードに関するルールに従いましょう。呼び戻しのトレーニングは大切ですが、物理的な囲いの代わりにはなりません。
- 水を用意し、休憩を計画しましょう。 新鮮な飲み水と日陰、静かに休める場所を用意してください。遊ぶ時間に一律の目安はありません。天候、健康状態、年齢、体力、遊びの内容によって適切な時間は変わります。
- おもちゃは毎回点検しましょう。 飲み込めない大きさで、無理なくくわえて運べ、遊び方に合ったおもちゃを選びましょう。ひび割れたり、ほつれたり、破片が取れたりしたら、すぐに使用をやめてください。壊れない犬用おもちゃはありません。
- 犬自身に選ばせましょう。 体の力が抜けていること、自分から遊びに戻ろうとすること、遊びに興味を示していることは、心地よく過ごせているサインです。そっぽを向く、隠れる、体が固まる、しっぽを巻く、何度も唇をなめたりあくびをしたりする、立ち去ろうとする様子が見られたら、いったん休憩して状況を見直しましょう。
犬と楽しむ屋外遊び7選|それぞれのアレンジ方法
1. においをたどる「探して」ゲーム
準備: 犬が慣れていて、薬剤などが使われていない短い芝生の場所に、普段のフードを数粒、またはおやつをいくつか、見つけやすいように置きます。「探して」と声をかけたら、犬のペースに任せましょう。遊び方を理解したら、置く間隔を広げたり、慣れたおもちゃを植木鉢の後ろに隠したりしてみてください。ゲームに使ったフードは、その日の摂取量の一部として数えましょう。
おすすめの犬: 追いかけるより探索が好きな犬、屋外の刺激がある場所で落ち着く練習をしている犬、そして、地面が平らで歩きやすい場所なら多くの子犬やシニア犬にも向いています。においを頼りにする遊びは、慣れていて物が少ない場所であれば、視力が限られている犬向けにアレンジすることもできます。詳しくは、 目の見えない犬の運動ガイド でご紹介しています。
やめるタイミング: 芝生や土、知らない物を飲み込み始めたとき、興奮しすぎたとき、その環境に不安を感じているようなとき、または探す場所を無理なく移動できないときはやめましょう。声を大きくして指示を繰り返すのではなく、次はもっと簡単にしてあげてください。
2. 体への負担を抑えたフェッチ遊び
準備: まずは、平らで滑りにくい場所と、飲み込めない大きさで犬が無理なく運べるおもちゃを用意します。おもちゃを転がすか、低い位置から短く2〜3回投げてみましょう。最初から犬を追いかけておもちゃを取り返すのではなく、戻ってきたらおやつや短くやさしい引っ張り遊び、または別のおもちゃで応えてください。2つのおもちゃを交換する遊びにすると、1つを持って帰れば次の番が始まることを覚えやすくなります。
おすすめの犬: 自分からおもちゃを取りに行く、健康な犬に向いています。地面を転がしたり、まっすぐ短く投げたりする方法なら、急な方向転換やジャンプを減らせます。そのため、成長期の子犬やシニア犬、獣医師の指導のもとで運動を再開している犬にも、無理のない範囲で取り入れやすくなります。
やめるタイミング: 戻ってくるペースが落ちた、何度も座ったり伏せたりする、息が荒くなる、歩き方が変わる、物にぶつかる、おもちゃが壊れる、おもちゃに近づくあなたに緊張する、といった様子が見られたらやめましょう。何度も高くジャンプさせたり、急停止や急な方向転換を繰り返したりして、犬を「疲れさせる」のは適切な遊び方ではありません。

3. 「ちょうだい」と交換の合図で引っ張りっこ
準備: 長めの引っ張り遊び用おもちゃを使い、手と犬の口の間に十分な距離を取りましょう。おもちゃをくわえるよう誘い、動きは低くやさしく保ちます。おもちゃを放すタイミングで、おやつや別のおもちゃを見せながら「交換」や「ちょうだい」と声をかけましょう。放したらほめて、もう一度遊ぶかどうかを一緒に決めます。おもちゃは犬の体と同じくらいの高さに保ち、首を強く引っ張ったり、犬を持ち上げたり、力比べのような遊びにしたりしないでください。
おすすめの犬: 口を使う遊びが好きで、無理なく遊びから離れられる犬に向いています。口に痛みがある犬、最近歯科処置を受けた犬、首にけががある犬、または物を守ろうとする行動が知られている犬には、獣医師や資格のある行動の専門家から適切な方法を提案されていない限り、引っ張りっこは避けましょう。
やめるタイミング: 皮膚や衣服にかみつく、体がこわばったり不安そうになったりする、休憩中も落ち着けない、口の痛みや出血が見られる、おもちゃを守ろうとする、といった様子があればやめましょう。遊び中のうなり声だけで判断することはできません。犬の全身の様子と、無理なく休憩できているかを観察してください。
4. 成功しやすいかくれんぼにする
準備: 犬と一緒に残る大人を1人決め、もう1人は近くの木や庭の構造物の後ろに隠れます。隠れた人が1回呼び、必要ならもう1人が犬と一緒に歩いて探します。見つけたら、おやつや褒め言葉、お気に入りのおもちゃでごほうびをあげましょう。距離は少しずつ伸ばし、見通しがよく、足元などの安全が確保された場所を選んでください。
こんな犬におすすめ: 慣れた人を見つけるのが好きな、社交的な犬。誰かがいなくなると不安になる犬には、おもちゃを隠すか、人の姿が一部見える状態にしておきましょう。子どもが参加する場合は、大人が犬を担当し、激しい追いかけっこや飛びつき、追い詰める行動が起きないようにしてください。
中止する目安: 離れたことに不安を示したり、必死に探し始めたり、見つけた人に飛びついたり甘噛みしたり、危険な場所へ走っていこうとしたとき。この遊びは、驚かせたり怖がらせたりするものではなく、一緒に探す協力的な遊びであるべきです。
5. 呼び戻しの練習をゲームにする
準備の仕方: 安全なフェンスで囲まれた場所で行うか、サイズの合ったハーネスにロングリードを取り付けます。大人2人が少し離れて立ち、交代で呼び戻しの合図を1回だけ出し、犬が来たらごほうびをあげましょう。まずは気が散りにくい環境から始めます。距離や難しさは一度に少しずつ上げ、ときどき犬を解放して匂いを嗅がせましょう。呼ばれて戻ると、いつも楽しいことが終わると思わせないことが大切です。
こんな犬におすすめ: 軽い気 distractions のある環境で、飼い主の様子を確認し、戻ってくる練習をしている犬に向いています。スキルが身につくまでは、ロングリードを使うとより安全に練習できます。ごほうびを使った方法で教えましょう。 米国動物行動学会(AVSAB) は、ごほうびを使った方法を推奨し、嫌悪刺激を用いるトレーニングを避けるよう勧めています。
中止する目安: リードが人や犬に絡まったり、野生動物やほかの犬に向かって突進したり、犬が反応できないほど周囲の刺激が多かったりしたとき。もっと離れた場所へ移動するか、次は簡単な内容に戻しましょう。戻ってきた犬を決して叱らないでください。また、呼び戻しができるからといって、ノーリードで遊ばせても安全または合法だとは限りません。
6. 低い障害物と宝探しのコースを作る
準備の仕方: 安定したコーンや幅の広い段ボール箱、地面に置くポールを平らな場所に配置します。犬を障害物の周りや幅の広い隙間に誘導し、地面に置いたポールをまたがせながら、コースの途中におやつをいくつか置きましょう。コースは低く、ゆったりとした広さで、滑りにくいものにしてください。パティオ用家具、積み重ねた物、細い板、高いジャンプ台は、家庭で作る障害物コースには適していません。
こんな犬におすすめ: コースを考えながら進むのが好きな犬に向いています。コースをゆっくり低い設定にすれば、シニア犬や成長期の子犬にも楽しめる場合があります。関節炎や心臓・肺の病気、最近のけががある犬、リハビリテーション中の犬は、獣医療チームと相談して活動を選んでください。
中止する目安: 犬が滑ったり、何度もためらったり、しっぽを巻いたり、障害物にぶつかったり、歩き方が不自然になったり、コースを進むのを拒んだりしたとき。障害物は無理に越えさせず、周りを通らせてください。コースを最後まで進むことが目的ではありません。
7. 犬が自分から参加できる、水遊びを見守りながら楽しむ
準備の仕方: まずは浅くて滑りにくいプールか、利用が認められていて安全だとわかっている穏やかな水場を選びます。犬が自分から近づけるようにし、出入り口を見せたうえで、すぐ手を差し伸べられる距離で見守りましょう。水が冷たく、顔や耳にかからないようにすれば、刺激の少ないスプリンクラーが合う犬もいます。犬を水に投げ入れたり、無理に入れたりするのは絶対にやめてください。自然の水場や、まだ水に慣れていない犬には、サイズを正しく合わせた 犬用ライフジャケット が浮力を補助してくれることがありますが、近くでの見守りや安全な上がり場の代わりにはなりません。
こんな犬におすすめ: 自分から水に入り、落ち着いていられる犬に向いています。すべての犬が上手に泳げるわけではありません。短頭種や幼い犬、高齢犬、怖がりな犬、健康上の制限がある犬には、別の遊びや獣医師への相談が必要な場合があります。
中止する目安: 犬がパニックになったり、必死に手足を動かしたり、せき込んだり、震えたり、疲れたり、水を何度も飲み込んだり、上がるのに苦労したりしたとき。プールや湖、海の水を飲みたがらないよう、新鮮な飲み水を用意しましょう。変色している水、泡立っている水、ぬめりのある水、悪臭のする水、近くに死んだ魚がいる水場は避けてください。 米国疾病予防管理センター(CDC)は、有害な藻類の異常発生によってペットが重い体調不良を起こすおそれがあると注意喚起しています。迷ったら、犬を水に入れないでください。

天候や場所、犬の状態に合わせて遊びを選ぶ
暑さや湿度、雷雨に合わせて計画を変える
涼しい時間帯を選び、日陰の近くで過ごし、犬が疲れた様子を見せる前に水分補給と休憩を取り入れましょう。激しいパンティング、日陰を探す、よだれ、鳴き声、続けたがらない様子は、暑さによる体調不良の初期サインかもしれません。すぐに中止して、涼しい場所へ移動してください。短頭種やシニア犬、被毛の厚い犬、体重過多の犬、心臓や呼吸器に問題がある犬は、リスクが高い場合があります。コーネル大学の獣医学情報では、 暑さによる体調不良のリスク要因と緊急時のサインについて詳しく説明されています。
危険な暑さの中では、水遊びをしても激しい運動が安全になるわけではありません。天候が適さないときは、静かな室内遊びに切り替えましょう。雷が予想される場合は、雷雨を避けて計画してください。雷鳴が聞こえたら遊びを終え、頑丈な建物か、屋根と車体が一体になった密閉型の車内へ移動しましょう。米国国立気象局は、 雷鳴が聞こえたらすぐに屋内へ移動するよう勧めています。
足裏・おもちゃ・遊ぶ場所を確認する
地面の温度は日差しや素材、時間帯によって変わるため、手で舗装路に触れて判断するだけでは、安全かどうかを確実に確認できません。芝生など適した場所を選び、明らかに熱い地面は避けましょう。遊ぶ前後には肉球に赤みや傷、擦れ、異物がないか確認してください。犬が足を上げる、びっこを引く、足を繰り返しなめるといった様子を見せたら、すぐに中止しましょう。
リードを外す前に、庭や公園、海辺などを確認しましょう。種類の分からないキノコ、有毒植物、芝生用薬剤、害虫駆除剤、落ちている食べ物、野生動物の死骸、動物の排せつ物には近づけないでください。犬が種類の分からないキノコや、毒性が疑われるものを飲み込んだ場合は、症状が出るのを待たず、速やかに獣医師または動物中毒相談窓口に連絡してください。FDAの ペットの危険物ガイド では、屋外や家庭内でよくある危険について解説しています。
すべての犬が仲間を求めるとは限らない。共有スペースは計画的に利用する
ドッグランや複数の犬で遊ぶゲームは、必ずしも必要ではありません。愛犬が病気や不安を抱えている、知らない犬が苦手、食べ物やおもちゃを守ろうとする傾向がある場合は、利用を控えましょう。混雑した出入口、共有の水入れ、トラブルの原因になるおもちゃも避けてください。ワクチンや寄生虫予防については、住んでいる地域や旅行の有無、ほかの犬や野生動物との接触状況に合ったものを獣医師に相談しましょう。 AAHA犬のライフステージ別チェックリスト では、運動、気温、毒物、ほかの動物との接触、ワクチン、寄生虫のリスクを、犬ごとに判断すべき項目として扱っています。
子犬やシニア犬、持病のある犬には負荷を調整する
成長期の子犬には遊びが必要ですが、高く何度も跳ぶ、急停止する、速い動きで小さく方向転換するといった動作は、発達中の関節に負担をかけることがあります。においを嗅ぐ遊び、地面での転がし遊び、大きなカーブ、短時間で犬自身がペースを調整できる遊びを優先しましょう。シニア犬にも、特に視力や聴力、動きに変化がある場合は、同じように負荷の少ない遊びが向いていることがあります。心臓や肺の病気、関節炎、最近の手術、痛み、跛行、運動制限がある犬は、活動内容を変える前に獣医師と計画を立ててください。
犬を観察することに代わる、信頼できる犬種別の目安表や一律の運動時間はありません。スタミナが急に落ちた、遊びたがらなくなった、咳を繰り返す、呼吸音が大きい、歩き方が変わったといった変化があれば、遊びを中止して獣医師に相談しましょう。
道具は習慣づくりを支えますが、安全でない遊びを安全に変えることはできない
長めのお出かけでは、特定のボトルを買うことより、きれいな水を持ち歩くことが大切です。 アウトドア用の携帯給水ボトル はコンパクトな選択肢の一つですが、追加の水が必要になる場合もあります。 充電式の光る首輪 があれば暗い場所でも犬を見つけやすくなりますが、リードやハーネス、迷子札、安全なルートの代わりにはなりません。
取ってこい遊びや短時間の噛む休憩用におもちゃを選ぶなら、犬の体格と噛み方に合うものを選び、遊んでいる間は見守り、遊ぶたびに状態を確認してください。 当店で取り扱っている、飼い主が見守る中型犬・大型犬向けの音が鳴るおもちゃ は、多くの小型犬には大きすぎます。また、形が変わったり、部品が外れたりするなど傷みが見られたら、使用を中止してください。
遊びを中止して獣医師に相談する目安
新たなびっこ、痛み、咳の繰り返し、いつもと違うぐったりした様子、嘔吐、傷、歯の損傷、普段のスタミナが明らかに落ちたといった症状がある場合は、遊びを終えて獣医師に相談しましょう。窒息が疑われる、体重をかけられない、ひどい傷がある、毒物や異物を飲み込んだ可能性がある場合は、緊急の処置が必要になることがあります。
呼吸が苦しそう、意識が混乱している、暑さにさらされた状況で嘔吐や下痢を繰り返す、けいれんする、倒れるといった症状は緊急事態のサインです。犬を涼しい場所へ移し、すぐに救急対応の動物病院へ連絡してください。よくなるか様子を見るのではなく、冷却や搬送については病院の指示に従いましょう。
遊ぶたびに物を守ろうとする、怖がる、安全でない甘噛みをするといった行動が見られる場合は、その状況を繰り返さないよう遊びを中止してください。獣医師に痛みや病気がないか確認してもらい、必要に応じて、資格のあるごほうび中心の行動専門家を紹介してもらいましょう。
よくある質問
屋外での遊びはどのくらい続ければよいですか?
一律の時間はありません。まずは短時間遊び、いったん休憩して、犬が無理のないリラックスした姿勢で自分から再び遊びたがるかを見てみましょう。暑さや湿度が高いとき、子犬やシニア犬、運動に慣れていない犬、健康上の制限がある犬の場合は、より早めに切り上げてください。
屋外で遊べば散歩の代わりになりますか?
必ずしもそうとは限りません。遊びによって運動やにおいを嗅ぐ機会、トレーニング、ふれあいの時間を加えられますが、排せつ、探索、体力づくり、行動面で必要なことをすべて満たせるとは限りません。愛犬の個性と獣医師のアドバイスをもとに、日々の習慣を組み立てましょう。
引っ張りっこは、犬が優位に立とうとする行動ですか?
いいえ。引っ張りっこは、立場を競うものではなく、一緒に楽しむ遊びです。「ちょうだい」「交換」といった合図を使い、動きは穏やかにして、どちらかが休みたそうなら中断しましょう。犬がおもちゃを守ろうとする、または噛まれるおそれがある場合は、遊びをやめて専門家に相談してください。
リードを外して遊ばせてもよいのは、どんなときですか?
その場所でリードを外すことが認められており、環境が安全に囲われ、その犬に適している場合に限ります。呼び戻しがしっかりできる犬でも、野生動物や車、恐怖、予想外の気になるものを前にすると、戻ってこないことがあります。柵やロングリードがあれば、声かけだけでは補えない安全対策になります。