犬の涙やけ|安全なお手入れと受診の目安

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犬の涙やけに効く自然療法:獣医承認済み&安全

犬の涙やけとは、目の下の被毛にできる赤褐色の跡です。涙に含まれる色素によって明るい色の被毛が濃く見えることがありますが、涙やけ自体は病気の診断ではありません。涙が出始めたばかりの場合や、長く続いている場合、片目だけに見られる場合、または不快感を伴う場合に大切なのは、毛を白くする方法ではなく、なぜ涙があふれているのか、そして愛犬に診察が必要かどうかを確認することです。

結論から言うと

自宅でできる最も安全なケアは、目の下の被毛をやさしく清潔にして乾いた状態に保ち、家庭にあるものを混ぜた液体は使わず、涙や目の状態に異常があれば動物病院を受診することです。拭き取りによって快適さや見た目は改善できますが、涙の過剰分泌、涙の排出不良、まぶたの問題、目の病気そのものを治すことはできません。

このガイドでは、見た目だけの着色と、専門家に相談すべきサインを見分けるためのポイントを紹介します。目の病気を診断したり、毛を白くできると約束したりするものではありません。原因を特定できるのは、獣医師、場合によっては獣医眼科医です。

犬の涙やけから考えられること

涙は本来、目を保護し、うるおいを保つ働きをしています。涙が顔にあふれると、被毛が湿ったままになり、色素や汚れ、においが付着しやすくなります。獣医学の情報源では、涙があふれる状態を表す用語を エピフォラ と呼んでいます。これは、涙の分泌量が増えた場合や、涙の排出がうまくいかない場合、まぶたや顔、涙の通り道の形によって通常の流れが妨げられた場合に起こります。臨床的な背景については、VCAによる 犬の目やにとエピフォラについての解説 をご覧ください。

  • 表面の着色: 赤褐色や茶色に見える被毛は、涙に含まれる色素によることがあります。特に白や淡い色の被毛で目立ちますが、色だけで目が健康かどうかを判断することはできません。
  • 毛やほこり、刺激: 目に触れる顔周りの毛、空気中の刺激物、異物などによって涙が出ることがあります。痛がっているように見える場合や、突然症状が出た場合は、獣医師に診てもらいましょう。
  • 体の構造: 顔やまぶたの形によっては、涙の排出や被毛のケアが難しい犬もいます。短頭種では目のケアに特有のリスクがあるため、涙が出続ける場合は、その犬に合ったアドバイスを受けることが大切です。 アメリカ獣医眼科学会による短頭種の目に関するガイド では、見た目だけでは十分に判断できない理由が説明されています。
  • 目やまぶたの病気: 結膜の刺激、ドライアイ、異常なまつ毛、角膜の傷、感染症、緑内障、まぶたの異常などは、それぞれ必要なケアが異なります。赤みや目やにの原因を、家庭で作った液体などで安全に見分けることはできません。

被毛を拭く前に目の状態を確認しましょう

目を細める、目を閉じたままにする、前足でこする、強い赤みや腫れがある、角膜が白く濁っているまたは青っぽく見える、黄色や緑色の濃い目やにが出る、出血している、片目に突然変化が見られる、明らかに痛がっている、新たに強いにおいがする、目の近くに傷があるといった場合は、自宅でのケアを中止して動物病院に相談してください。目が飛び出しているように見える場合や、ひっかき傷・異物によるけががある場合は、緊急の処置が必要です。 Merck Veterinary Manualの結膜疾患に関する解説 でも、見た目が似た赤みや目やにでも、原因は大きく異なる可能性があると説明されています。

ドライアイでも、刺激、濃い目やに、目を細める、角膜の損傷などが見られることがあります。こうした症状がある場合は、涙やけを落とす方法を試すのではなく、診察を受けてください。コーネル大学の獣医学教育リソースにある 犬のドライアイ に関する解説では、検査方法や、痛みを伴う目の病気を放置するリスクが説明されています。涙の分泌量、潰瘍の有無、眼圧、涙の通り道の詰まりを、写真や家庭での検査だけで正確に判断することはできません。

犬の涙やけをやさしくケアする方法

目が快適そうで、獣医師から涙について特に問題を指摘されていない場合は、被毛とその周りの皮膚だけを拭きます。刺激の強い成分を使うよりも、落ち着いて繰り返せるケアを続けることが大切です。

  1. 手を洗います。 獣医師から目の周り専用の製品を勧められている場合を除き、清潔でやわらかい布または滅菌ガーゼを、何も加えていないぬるま湯で湿らせて使います。
  2. 眼球ではなく、被毛を拭きます。 左右の目には布の新しい面を使い、目から外側に向かって拭きます。まぶたの縁をこすったり、眼球を押さえたりしないでください。
  3. 水分を押さえて拭き取ります。 被毛が湿ったままだと、毛が絡まったり皮膚が刺激されたりすることがあります。別の乾いた布を使い、皮膚が痛そうに見えたら中止してください。
  4. 愛犬が落ち着いていられる範囲で行います。 愛犬が顔を背ける、体を固くする、うなる、こすろうとするといった様子を見せたら、いったん休憩しましょう。トリマーなら、適切な保定と道具を使って目の周りの毛を整えられます。眼球の近くで家庭用のはさみを使うのは、危険に見合う方法ではありません。
白い犬の目の下をコットンパッドでやさしく拭いている手
目自体に不快感がなければ、やわらかく外側へ拭くことで、被毛表面の水分を取り除けます。

手作りの液体を目に注がないでください。身近なキッチン用品でも、刺激の強い濃度になっていたり、容器が汚染されていたり、角膜に予期せぬ影響を与えたりする可能性があります。ペット用として販売されている製品でも、目の周りに適しているとは限りません。使用前に獣医師とラベルを確認し、記載された使用方法に従ってください。

「自然」だからといって、目に安全とは限りません

犬の涙やけに使える自然な方法を検索すると、重曹、酢、過酸化水素、エッセンシャルオイル、ココナッツオイル、コーンスターチ、ホウ酸、コロイド銀、ハーブの洗浄液、人用の目薬などが見つかることがあります。獣医師から具体的な指示を受けている場合を除き、これらの混合物を目の周りに使用しないでください。過酸化水素などの家庭用薬品は、デリケートな組織を傷つけるおそれがあります。酢、エッセンシャルオイル、粉末類、香料入りの製品は、目や皮膚を刺激したり、なめた場合に害となったりすることがあります。使い残しの抗生物質や人用の目薬は、症状を分かりにくくしたり、適切でない治療になったりするおそれがあります。

木のテーブルの上に小さなボウルと並べられた材料
写真では刺激が少なそうに見える材料でも、見た目だけで目に安全な混合物だとは判断できません。

アメリカン・ケネル・クラブ(AKC)の、 犬の目の周りのグルーミングに関するガイダンス では、目に異常が見られる場合は、慎重に扱い、獣医師の診察を受けるよう勧めています。涙やけに関する情報は飼い主の悩みを理解するうえで参考になりますが、自宅で使う方法についても安全性の確認が必要です。「自然」という言葉が示すのは原料の由来であって、濃度や無菌性の基準、目への効果が証明されていることではありません。

食事・水・住環境

栄養バランスの取れた適切な食事と清潔な飲み水は、全身の健康を支えます。ただし、フードや水を変えることが、涙やけを解決する万能な方法ではありません。獣医師に相談せず、顔周りの毛を白くする目的で食事を制限したり、サプリメントを加えたり、急にフードを変えたりしないでください。新しい食事で消化不良を起こすことがありますし、食事を変えても、まつ毛、まぶた、角膜、涙の通り道にある問題は解消できません。

柄のあるマットの上に置かれた鶏肉、インゲン、にんじんの入ったボウル
ボウルに入った食事は、その時の食事を示すだけで、涙やけが変わる証拠にはなりません。

食器は清潔に保ち、新鮮な水を用意しましょう。また、ほこり、煙、香料、グルーミング用品、屋外での活動などと涙が出るタイミングに関係がありそうか、記録しておくと役立ちます。こうした観察は、獣医師が経過を詳しく把握する助けになりますが、アレルギーの証明にはなりません。顔周りの毛を整え、皮膚を乾いた状態に保ち、散歩や入浴の後に目をこすらないようにしてください。

ステンレス製のボウルから水を飲む茶色い犬
新鮮な水を用意するのは基本的なお手入れですが、それだけで涙やけの原因が分かったり、解消したりするわけではありません。

子犬、短頭種、高齢犬

毛色が明るい犬は涙やけが目立ちやすく、顔周りの毛が長い犬や、頭蓋骨が短く幅広い犬種では、目とグルーミングのチェックをより丁寧に行う必要があります。子犬は顔周りの毛や涙の流れ方が変化することがあるため、新たな変化を「成長すれば自然に治る」と決めつけないでください。高齢犬では、複数の健康上の変化が同時に起こることもあります。涙が出るようになり、食欲、元気、視力、動き、快適さに変化が見られる場合は、涙やけだけを処置せず、獣医師に相談しましょう。

獣医師が確認すること

診察では、症状が始まった時期、片目か両目か、季節、グルーミング、目やに、目をこする様子、その他の体調変化などについて確認することがあります。獣医師は、まぶた、まつ毛、顔周りの毛、結膜、角膜、涙の通り道を調べる場合があります。所見に応じて、涙の量を測定したり、フルオレセイン染色を行ったり、眼圧を測定したり、涙管を確認したりすることもあります。こうした検査があるため、拭き取りや写真だけでは原因を特定できません。目の構造上の問題や、長引く目の症状に専門的な評価が必要な場合は、獣医眼科医の診察を受けることがあります。

犬の涙やけチェックリスト

  • 涙やけは以前からあり、毛に限られていますか? それとも、涙が出始めたばかり、悪化している、または片目だけに見られますか?
  • 目を細めたり、こすったり、赤み、腫れ、濁り、粘り気のある目やにが見られたりせず、目はつらそうではありませんか?
  • 眼球に触れず、清潔で湿らせた布で目の周りの毛を拭けますか?
  • 酢、過酸化水素、エッセンシャルオイル、粉末類、漂白剤、人用の目の製品、使い残しの薬を使っていませんか?
  • 症状が出るタイミング、片目か両目か、グルーミング、接触したもの、食欲、快適さについて、獣医師に見せるメモを取っていますか?
  • 犬が嫌がる場合、皮膚に痛みがある場合、または目の近くの毛をカットする必要がある場合は、トリマーや獣医師に任せられますか?

よくある質問

自然な方法で犬の涙やけを取れますか?

涙やけを取り除いたり、その原因を解消したりできると保証できる家庭用の材料はありません。やさしく拭くことで、表面の水分や汚れを取り除くことはできます。すでに色が付いた毛は、伸びるか安全にカットするまで変色が残ることがあります。また、涙が出続ければ新たな涙やけができることもあります。

酢、重曹、過酸化水素は犬の目の近くで安全ですか?

目の周りのお手入れに常用しないでください。皮膚や目を刺激するおそれがあり、家庭で作った混合物には、獣医療で求められる無菌性や濃度の確認がありません。水だけでは周りの毛をきれいにできない場合は、適切な製品について獣医師に相談してください。

犬の片方の目の下だけに涙やけがあるのはなぜですか?

片目だけ涙が出る場合、局所的な刺激、毛、まぶたやまつ毛の問題、けが、涙の流れ方の違いなどが関係していることがあります。毛の色だけから安全に原因を特定することはできないため、急に片目だけに変化が現れた場合や長引く場合は、獣医師に相談してください。

フードを変えたり、ろ過した水を使ったりすると涙やけは止まりますか?

フードや水を変えた後に変化を感じる飼い主もいますが、それだけで原因や、すべての犬に当てはまる解決策が証明されるわけではありません。犬の栄養に適した食事を続け、急な変更は避け、反応が疑われる場合は獣医師に相談しましょう。清潔な水は日常のお手入れとして大切ですが、涙やけを解決する唯一の方法ではありません。

トリマーと獣医師、どちらに相談すべきですか?

目が健康そうで、犬が嫌がらない場合は、トリマーが顔周りの毛のお手入れを手伝えます。痛み、目をこする様子、赤み、目やに、濁り、急な変化、皮膚の痛み、見えている症状への不安がある場合は、まず獣医師に相談してください。緊急性のあるサインがある場合は、トリミングの予約を待ってはいけません。

涙やけが薄くなるまでどのくらいかかりますか?

決まった目安はありません。以前からある毛の色は残ることがあり、見た目は毛の伸び方、カット、水分、涙が出続けているかどうかによって変わります。いつまでに白くするかではなく、目が快適な状態で、安全なお手入れを続けることを優先しましょう。

この記事の参考資料

詳しくは、 American Kennel Clubの涙やけに関するガイダンス、VCAの 流涙症(epiphora)の概要米国獣医眼科学会メルク獣医学マニュアル、そしてCornell Universityの 犬のドライアイに関する資料です。これらの資料は、考えられる原因と診察で分かることの限界を説明するものであり、家庭での対処法を診断に変えたり、治療効果をうたったりするものではありません。

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